ふくだたみこの「売れるメルマガ講座」

楽天で勝ち残るメールマガジンの条件 【成田ゆめ牧場 さま】

楽天で勝ち残るメールマガジンの条件 【成田ゆめ牧場 さま】

『成田ゆめ牧場』が楽天市場に出店したのは、2001年4月。店長の鈴木さんは「まだ店舗数の少ない楽天で、先行利益の恩恵にあずかったのは確かです」と話す。

当時、楽天市場に出店した目的は、ネットショップでの成功ではなく、観光牧場『成田ゆめ牧場』への集客のためだったとのこと。インターネットを利用して牧場の知名度を上げる。興味を持ったインターネットユーザーを、千葉県成田市の行楽施設まで連れてくる。そのためにインターネットを利用したのがきっかけだった。きょうは、約10年間、第一線でネットショップを運営してきた『成田ゆめ牧場』の鈴木さんに、楽天で成功するための秘訣とメールマガジンの今後をたずねた。

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出せば売れる! ネットショップ黎明期のメールマガジンとは
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成田ゆめ牧場(楽天市場店)
成田ゆめ牧場(楽天市場店)

「いま思うと、当時はネットショップ黎明期。楽天市場自体が注目されていました。商品を並べれば売れる、メールマガジンを出せば売れる、というありがたい時代でした」と振り返る。『成田ゆめ牧場』は、初代店長のメールマガジンが評判になり、あっという間に人気店に成長した。楽天ショップオブザイヤーや店長賞を受賞したことで、勢いに拍車がかかった。数年後に、本店、ヤフーショッピング店、ビッダーズ店も開設した。

現在、楽天店のアドレス保有数は、本店、ヤフー店、ビッダーズ店より3倍以上多い。このアドレス保有数は、そのまま売上金額に比例するそうだ。「メルマガの効果は下がっている、とよく言われていますが、楽天ではまだまだメルマガに頼る部分が大きいですね」と話す。
だが一方で課題もある。もともとメールマガジンで売ってきた『成田ゆめ牧場』。メールマガジンに対するこだわりも強いのだが、体制の問題もあり、理想と現実のギャップで苦しんでいる。「メールマガジンは、本来、お店ごとに変えるべきなんです。昔ながらのファンの多い楽天店。いちげんさんの多いヤフー店。モバイル強化が進んでいるビッダーズ店。観光牧場の読者も多い本店。ターゲットが違うので、書き分ければ反応が上がってくることは分かっている。でもスタッフの人数、仕事量から考えて、細かな書き分けに留まっているいるんです」と鈴木さん。

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ウシマロ? まきばの耳? 楽天メルマガに必要な企画力
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楽天市場のメールマガジンには、ターゲットに合わせた書き分けや、文章力、表現力よりも、もっと重要なものがあるという。それは、企画との連動。商品力があっても、価格競争が厳しい楽天市場では、なかなか生き残っていけないという。
そこで差別化のポイントとなるのが「企画力」。
『成田ゆめ牧場』のメールマガジンは、企画とメールマガジンが連動するようにスケジュールを組んでいる。年間行事の中でも、人気企画となっているのがホワイトデー。ホワイトデーと言えばマシュマロ。でもそれだけじゃ、他店と同じになってしまう。そこで牧場らしさを追求。できた商品が、ウシマロ。牧場でとれた牛乳を使い、牛がらになるようにチョコチップを入れた。牧場らしい商品とかわいらしいネーミングが受けて、あっという間に売り切れた。「正直こじつけみたいなんですが、意外とクチコミもひろがりました。インターネットで売れる商品って、こういうことなんです」とヒントを聞いた。楽天のお客様は、おもしろいこと、楽しいことに飢えている。普通の商品を安く買うことと同じくらい、おもしろい企画にのっかって、ユニークな商品を手に入れたいのだ。

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『成田ゆめ牧場』の売れる企画 ベスト3を大公開
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『成田ゆめ牧場』のイベント商品で人気が高いのは、ウシマロを売るホワイトデーのほかに、父の日とクリスマスがある。ホワイトデーよりもバレンタインデー、父の日よりも母の日の売上げの方が見込めそうだが、多くのオンラインショップがひしめきあう時期を敢えてずらすのも戦略。ライバルの少ない時期に、『成田ゆめ牧場』らしい商品で目立ちたいと、老舗ネットショップは考えているのだ。そして狙い通り、ホワイトデー、父の日、クリスマスには、爆発的な売上げを記録し続けている。売れるときに、売れるものを売る。当たり前なことを忘れているお店も多いのではないだろうか。

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メールマガジンが火付け役 チーズケーキがヒット
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売れる企画と売れない企画の違いを聞くと「企画には必然性が必要。そこでしか販売していない商品、理由、可能性、背景が必要なんです。根拠が強ければ強いほど、買う理由になるんです」と鈴木さん。この考え方で大ヒットした商品が「まきばの耳」という名前のチーズケーキ。「まきばの夢」というチーズケーキを作るときに出る切れ端を、訳あり商品として売り出したのがはじまり。検索されることのないこういった新商品は、メールマガジンで告知し、既存客を中心に火が付きブームになることが多い。1日で600~800セットを販売した実力派。企画とメールマガジンとの連動で売れた事例である。

メールマガジンとの連動方法はこうだ。まず、企画の予告をメールマガジンで行う。数日間に渡る企画の場合は、企画のスタートで1回、間で数回盛り上げ、終了直前のメールマガジンでもう1回。楽天のお客様は企画に慣れているので、週に数回メールマガジンを発行しても問題ないという。特に『成田ゆめ牧場』(楽天店)の昔からのお客様は、それを楽しみにしているのだという。楽天市場という日本最大の大型ショッピングモール。ここで勝ち残っていくためには、楽天の売り方に順応することも大切なのだ。

「ウシマロ」も「まきばの耳」も、お客様を楽しませようという思いで作った企画だが、結果的に、クチコミをひろげ、メディアにも取り上げられるという2次的な効果も呼び込んでいる。メディアに取り上げられたら、当然、サイトに掲載、メールマガジンでも告知。メディア掲載記念、などと次の企画にもつなげやすい。このように、年間を通して、できるだけ切れ目なくさまざまなイベント、企画を繰り返すことが重要なようだ。

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「メルマガの時代は終わった」 本来の姿求めて新たな一歩
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鈴木さんは「メールマガジンで売れる時代は去った」と断言する。「平板な商品羅列メルマガを大量配信するだけで右肩上がりという時代は去った」という意味だ。ファンを離さないお店になるためには、やはり企画力が重要だと語る。メールマガジンを発行しなくても「あのお店、なにかおもしろいことやっているかも」とふらっと立ち寄ってもらえるお店になることが夢だとういう。
そして、メールマガジンの原点回帰を訴える。「メールマガジンで売れる時代は去ったが、メールマガジンはオンラインショップに必要不可欠なツール。これからは使い方を考えるべきだと思います。インターネット普及の勢いに煽られ、原点を見失ってしまったメールマガジン。昔のように、牧場での出来事やイベント告知だけを、メールマガジンの役割として戻したい。成田におもしろい牧場があってね・・・というクチコミを生むためのメールマガジンが本来の姿なんです」鈴木さんが魂を込めて書いているメールマガジンは、2010年、新たな1歩を踏み出すかも知れない。

【参考URL】

成田ゆめ牧場(楽天市場店)
http://www.rakuten.ne.jp/gold/yumebokujo/

成田ゆめ牧場
http://www.yumebokujo.com/

フクダのここがポイント
▼楽天のメールマガジンは、企画との連動が不可欠
▼メールマガジンは企画の火付け役。成功すればメディアの注目も!

※本連載は、日本流通産業新聞社発行 週刊「日流eコマース」にて連載中の
ふくだたみこの「売れる!メルマガ講座」(2010年2月) に掲載されたものです。
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