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秋葉原の人気メイドに教わるブログ集客術 【株式会社カシス さま】

秋葉原の人気メイドに教わるブログ集客術 【株式会社カシス さま】

日本でメイドブームが巻き起こったのは2004年頃のことだ。秋葉原を中心にメイド喫茶が誕生し、純白のメイド服を着た女の子たちが接客係を務めている。メイドの接客範囲は、喫茶店だけにとどまらない。秋葉原でメイド喫茶、メイド服ショップ、耳かきサロンなどを次々にオープンさせているのが株式会社カシス代表取締役の小野哲也氏。今日は、小野氏が経営するお店で人気メイドとして活躍する3人の女の子(ゆいちゃん、ジュリナちゃん、ねねちゃん)に、ブログでの集客術を教えていただく。

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ブログはメイド採用の条件
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キャンディフルーツリフレッシュクラブ
キャンディフルーツリフレッシュクラブ

あまり知られていないがメイド文化は、19世紀イギリスに端を発する。メイドは知識と教養があり、ご主人様に仕える姿勢は、ホスピタリティにあふれていた。メイドに清楚なイメージがあるのは、歴史という重厚な背景があるからかもしれない。。

小野氏は、2000年にメイド服専門ブランド「キャンディフルーツ」で、オンラインショップを立ち上げる。メイドブームに乗り、高価格なオリジナルメイド服で売上げを上げた。 小野氏は、メイドがお客様のお宅にお掃除に伺うサービス「キャンディフルーツ・ハウスメイドサービス」を2004年にスタート。メイドがお見立てするメガネ屋さん「キャンディフルーツ・オプティカル」、メイド服専門ショップ「キャンディフルーツ秋葉原店」で、秋葉原に実店舗を構えるという夢も実現した。勢いは止まらず2006年には、60cmドール用メイド服専門店を、2008年には着せかえできるメイドカフェを開店した。メイドがリフレクソロジーや耳かきをしてくれる「キャンディフルーツ・リフレッシュクラブ」がオープンしたのは2008年だ。小野氏は、このお店の成功のポイントは、メイドの女の子達の活躍にあると断言する。

今でも毎週行われている面接日になると、30名ほどのメイド志望の女性が集まるというこのお店。小野氏は面接希望者と少し話をすれば「人気の出るメイド」か「人気の出ないメイド」かを見極めることができるという。「人気の出るメイド」であっても、ブログが書けない子は迷わず不採用と決断が早い。メイドの採用条件に「ブログを書くこと」を必須で加えているのだ。

ブログ等に慣れている世代の彼女たちは「好きなことを書いていいよ」と言われ、抵抗なくブログを書き始めたという。ブログは、一見どこにでもある女の子のブログ。内容も「カレーを食べた」「ディズニーシーに行った」「風邪をひいちゃった」など日常の出来事ばかり。役立つ情報、お得な情報は見当たらない。ところが、日々の出来事をつづり始めたブログには思わぬ効果があった。ブログをきっかけにしてお客様が来店しはじめたのである。

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メイドのマーケティング術
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なんとなく書き始めたというブログだが、お客様の反応が増えるにつれ、メイドの女の子たちの意識も変化してきた。「アクセス数は?」と聞くと「平均700、調子のいい時は3000を超えます」と即答が返ってきた。カテゴリを決め、ランキング上位を狙う意識をもった彼女たちは、ブログをマーケティングツールとして活用し始めているように見える。

ブログの目的について聞くと「自分に興味をもってもらい"会いに行きたい"って思ってもらうため」と口を揃える。ブログが集客のためのツールであるという意識が浸透してきた。これは小野氏の教えではなく、彼女たちが自分たちで日々ブログを運営し、メイドとして接客をしていくなかで見つけた答えだ。「ブログで集客しなさい」と指示せずに、自分たちで答えを導き出してもらうところに、大きな意味があると小野氏は考えている。

目的が明確になると、執筆も進む。ゆいちゃんは、自らを「アルパカキャラ」と決め、大好きなアルパカのぬいぐるみを抱き寄せる。「あっ、アルパカキャラの子だね」とお客様の声をかけられると「作戦成功」と嬉しくなると話す。マーケティングという言葉など知らなくても、やっていることは実に戦略的。「キャラクターを立てると、たくさんのメイドの中でも目立ち、自分のことを覚えてもらいやすくなるのではないか」と「仮説(プラン)」を立てた。もともと大好きなアルパカのぬいぐるみをブログに登場させるなどの「実行(ドゥー)」を行い、仮説は正しかったかを「アルパカキャラの子ね」と声をかけてもらえるかどうかで「検証(チェック)」し、「改善(アクション)」を繰り返しているのだ。

ジュリナちゃんは、ターゲットを意識したライティングを心がけている。「私のことを指名してくれるご主人様や、遠方からわざわざ遊びに来てくれるご主人様のことを考えながらブログを書きます」と話す。お店に置いてあるちょっとしたグッズも、ネタとしては最適。「かわいい電卓を買ったよ」「伝票にデコレーションをしたよ」などと書くと、お客様は、お店の様子をリアルに思い出し「遊びに行ってみようかな」という気持ちをくすぐられる。身近な話題を繰り広げることによって、お客様に親しみやすさを感じてもらうと同時に、ジュリナちゃん自身もネタに困ることがなく、自然体で思ったことをブログに書けるようになったと語る。

ねねちゃんのブログは、本人の雰囲気そのままのブログを実現している。他のメイドから「美人で、癒し系で、ちょっぴり天然」と言われているねねちゃんのブログには、美人なねねちゃんの写真が多く、広く取った行間、絵文字の使い方は癒し系だ。文章には、天然な表現も多く、ブログの最後は決まって「したっけ☆彡」という暗号のような言葉で締めくくられている。彼女のオリジナルのパターンができている。

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メイドとブログの2本柱
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このように無意識のうちにもブログを集客ツールとして戦略的に利用していると、思わぬ効果があらわれてくる。ブログのネタが、会ったときの会話のきっかけにつながるというのもブログの効果と言えるだろう。初めてのお客様も、ブログを通してメイドのことを知っているので、スムーズに会話ができるのだ。コメント機能を使えば、双方向のコミュニケーションも可能で、お店に行かなくても、つながっている感を与えることができる。コメントの量や内容によって、お客様の好む話題、好まない話題というのも見えてくる。コメントを求めて記事を書くことで、彼女たちのコミュニケーション能力は、確実に高まり、それはお店での接客能力にも直結しているはずだ。

小野氏が、メイドの採用条件に、唯一「ブログを書くこと」を入れている意味は大きい。ブログを通して集客しているだけでなく、メイドの教育、成長を促すツールとしても活用しているのだ。ネットを活用し成功している小野氏はこう語る。「人は誰でも、男性でも女性でも、かわいいものに最も興味があると思います。かわいいものに引かれ、自らもかわいい人でありたいと願っている。人間のかわいらしさに注目したビジネスには、まだまだ可能性があります。人間としてかわいらしさを兼ね備えたメイドがいて、集客のためにブログがある。リフレッシュクラブは、この2本柱でこれからも、この規模で続けていけたらいいと思っています」


【参考URL】

キャンディーフルーツ リフレッシュクラブ
http://www.candyfruit-refresh.com/

メイドのブログ一覧
http://www.candyfruit-refresh.com/mai.html

フクダのここがポイント
▼ブログは、コミュニケーション能力を育てる
▼かわいらしさを追求したビジネスは成長する

※本連載は、日本流通産業新聞社発行 週刊「日流eコマース」にて連載中の
「人気ECサイトのコンテンツ&文章力」(2010年11月) に掲載されたものです。
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