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キャッチコピーにそのまま使用!お客様の声の活用法 【株式会社興和堂 さま】

キャッチコピーにそのまま使用!お客様の声の活用法 【株式会社興和堂 さま】

いまやビッグキーワードである「体臭」「加齢臭」。P&Gの「ファブリーズ」が発売され、業界に動きをもたらしたと言われているが、その歴史もまだ4~5年のこと。「臭い」にいち早く着目し、2005年にネットショップを立ち上げた『いい快互服ドットコム』の村上氏。「ネットでは、臭いを伝えられない」ということが最大の難しさだと語る興和堂の村上隆氏に、ネットで"臭い"を伝えるための秘策について聞いた。

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アフィリエイトの力で、検索1ページ目を独占
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いい快互服ドットコム
いい快互服ドットコム

最初は、自動車部品をネット販売していた村上さん。1個売れて4万円、利益率もそこそこ良かったという。ところが1商品が10年以上も使用できるという優秀な商品。逆に考えるとリピート率が低いということ。自動車部品とネット販売との相性に危機感を抱き始めた。リピートが少ない商品は、ネットでは成功できないのではないか・・・苦渋の判断の後、消耗品である消臭剤や消臭効果のあるタオル、Tシャツ等を扱う『いい快互服ドットコム』を立ち上げた。誰もが使用する生活用品として認められれば、リピート率も高くなり、クチコミもひろがりやすい。新しい分野への期待があった。

期待と同時に、未知の商材への不安や、戸惑いもあった。「当時、売り方がわからなかった我々は、ひろめることを最初の課題として設定しました。買ってもらえなくても仕方ない。まずは知ってもらおうという気持ちで、利益をぎりぎりまで抑え、アフィリエイターさんに使ってもらいました。使用後の感想でも、悪かった点でもいいから、とにかくブログに書いてもらうことを目標にしていたんです。当時珍しかった"消臭効果"は、意外に面白がられたようです。商品名、ショップ名、会社名はあっという間にたくさんのサイトに掲載され、短期間で4000~5000ページに増加。そこに、加齢臭ブームがタイミングよくやってきました。加齢臭、体臭などのキーワードで検索すると、1ページ目は、ほとんど弊社が独占しているような状態になっていたんです」

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臭いを伝えるテレビ映像がヒント
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1ページ目独占という検索結果から、テレビからの取材依頼も殺到した。ネットでは伝わりにくかった"臭い""消臭効果"も、映像と音声で伝えれば一目瞭然。朝の情報番組で取り上げられたり、有名芸能人が番組の中で実験したり。1回のテレビ放送で数百万の売上げを作ったこともあったという。「ひとつのメディアに取り上げられると、芋づる式に次々と取材が舞い込みました。あっという間にメディア掲載歴のページが出来上がり、ネットだけでは伝えきれなかった"臭い"と"消臭効果"を意外な形で伝えることができたんです」と村上さんは笑顔を見せた。お客様の信頼を勝ち取るために、メディア、特にテレビの力が大きいということを実感した出来事である。

メディアの表現力から村上さんは「自分で語っても通じない、第三者の言葉を借りることが"臭い"を伝える近道だ」と確信。メディアだけでなく「お客様の声」を集めることにも力を入れた。ただし、お客様の声なら何でもいいというわけにはいかない。伝わりにくい商品であり、他社よりも高額な商品を扱っている現実。インパクトが強く、本気のお客様の声を集めるためには、メールに頼っていては他社と同じであると考え、手書きのアンケートを集めることを決めた。ボールペンで文字を書き、郵送またはファックスで送るという手間をかけてくれるお客様は、きっと商品やお店の対応に、強い怒りを覚えた人か、強烈に感動した人かのいずれかであろうと想像できる。手書きアンケートの回収率は15~20%を超え、分厚いバインダー3~4冊にまでなったという。クレームを書いてくる人はほとんど無く、あらゆる年齢層から感激の声が集まった。

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お客様の声は、商品キャッチに最適
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お客様の声から得られるものは、感想だけではない。「もっとこうしてほしいという改善点、こんな商品もほしいというご要望や、新しいアイデアも頂戴しました。体臭に悩むお客様が多いと思い込んでいたのですが、患者さんと密着して治療を行う歯医者さん、とれない臭いに悩む魚釣りファンの人、介護分野の人、初対面の人と会う機会の多い営業の方などの声も発見。自分達では考えつかなかった潜在顧客の開拓も、お客様の声がきっかけでした。お客様の声ほど確かな情報はありません」と村上さんは断言する。「購入障壁もお客様の声から見えてきますし、要望通りに作れば、確実に売れました。何もかもお客様の声を頼りにして、ショップ運営していると言っても言い過ぎではないくらいです」と話す。

ネットで臭いを伝えられないと悩んでいた村上さんは、商品のキャッチコピーにもお客様の声を採用。「まさかの消臭効果。くさいお父さんも感激」「あれだけ臭かった靴下も・・・鼻を近づけると笑ってしまいます」「いくら汗をかいても臭わない!驚きのパンツ!」など、お客様の声をそのままキャッチコピーとして掲載した。『いい快互服ドットコム』のトップページには、商品写真に覆いかぶさるように、20文字前後のキャッチコピーが複数並んでいる。文字が多い印象のトップページは、買い手にどう伝わるのだろうか。雑然とした第一印象は否めないが、「なにが書いてあるのだろうか」と引き付ける力がある。作り手、売り手からの「買ってほしい」というメッセージはお客様に響かないが、感動したお客様の生の声は、同じ悩みをもつお客様に「共感」という形で強く伝わるのだ。

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お悩み解決商材の滞在時間。どう説得するかが購買へのカギ
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『いい快互服ドットコム』のユーザーの滞在時間は、一般の商品よりも長いのではないかと村上さんは分析している。ネットで伝えられない"臭い"を扱っていること、デリケートな悩みを抱えるお客様が多いこと、単価が高い商品であることの3点が、滞在時間を引き延ばす。じっくり検討し、納得してから購入したいという心理にこたえることが重要なポイントとなる。「200人分の汗の臭いもわずか3分で急速分解消臭する」などと数値データを盛り込んだキャッチコピーも、説得力アップにつながる。お客様の声にお客様の写真を載せることも、説得力アップにつながる。「数字を入れるのはセオリーですよね」と謙遜する村上さんが次に目指すのは、初回購入までのハードルを下げること。「商品には絶対の自信がありますし、一度買ってもらえばリピート率は高いんです。アフィリエイターさんの力を借りながら初心に戻り、まずはひろめるという意気込みで、新しいお客様と出会っていきたい」と締めくくった。

大手企業や有名デパートも参入、撤退を繰り返してきた臭い業界。4~5年前に15円だったPPC広告が、いまは700円~800円にまで高騰しているという。いかにライバルが増え、競争が激化しているかが垣間見える。「2006年頃から、ようやくじわじわと売上げにつながってきたんです」と打ち明ける村上さんは、アフィリエイターさんの伝播力、メディアの説得力、お客様の声のリアリティーを上手に活用した成功者である。


【参考URL】

いい快互服ドットコム
http://www.11kaigofuku.com/

フクダのここがポイント
▼お客様の声を、商品のキャッチコピーに利用しよう
▼お客様の声から、購入障壁、潜在顧客を探ろう

※本連載は、日本流通産業新聞社発行 週刊「日流eコマース」にて連載中の
「人気ECサイトのコンテンツ&文章力」(2010年10月) に掲載されたものです。
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