繰り返し買っていただくには、どうすればいいか?(6)
2013年7月25日
こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。
私が執筆する号では、売上停滞に悩む林檎屋のネットショップ店長 Nさんとの掛け合いで、全国で実施しているセミナーでの気づきをご紹介しています。
1月号から、Nさんと一緒に、《 一度買っていただいたお客さまに、繰り返し買っていただく方法 》について、考えています。
※バックナンバーは、こちら。
前回は、
《 顧客ステージ 》によって、どのように接客を変えていけばいいかについて、Nさんと一緒に考えました。
ここでいう《 顧客ステージ 》とは、主に、
・最終購買日(Recency)
・購買頻度(Frequency)
・累計購買金額(Monetary)
の3つの指標の組み合わせによって、お客さまをグループ分けしたものを指します。
某ショッピングモールの、
・ダイヤモンド会員
・プラチナ会員
・ゴールド会員
・シルバー会員
・レギュラー会員
というグループ分けが、いい例ですよね。
(※某ショッピングモールでは、ポイントの獲得数と獲得回数を元に、グループ分けをしているようです。)
では、お客さまに寄り添った接客をするためには、この3つの指標があれば十分なのでしょうか?
Nさん、どう思いますか?
「ええっ? 今日は、しょっぱなから、ずいぶんムズカシゲな話だねぇ。
暑さで、頭がぼーっとして、何を質問されているのかすら、わからないよ(涙)」
では、具体的な事例を元に、考えてみましょう!
─────────────────
事例1:某セレクトショップの場合
─────────────────
このショップには、「レディース」と「メンズ」の両方があります。
また、A/B/C/D/Eという、テイストの違う複数のブランドを扱っています。
この場合、女性には、女性向けの情報を、ご案内したほうがいいし、男性には、男性向けの情報を、ご案内した方がいいですよね、Nさん?
「そりゃそうだ」
また、Aというブランドの商品を買った方には、Aブランドの商品や、Aブランドにテイストの似ているCブランドの商品をご案内したほうがいいし、
Bというブランドの商品を買った方には、Bブランドの商品や、Bブランドにテイストの似ているDブランドの商品をご案内した方がいいですよね、Nさん?
「そりゃそうだ。それって、どこかで身に覚えがあるような・・・
そうそう、Amazonから来るメールって、そういうのじゃなかったっけ?」
その通りですね(^-^)
例えば、私には、
"こみやま たみこ様
以前、神田 昌典の『優しい会社』をチェックされた方に『人を動かす、新たな3原則 売らないセールス で、誰もが成功する!』が2013年7月4日に発売されることを、ご案内いたします。 ご予約は以下をクリック"
なんてメールが、Amazonから来るわけですが、間違っても、
"島崎 遥香ファースト写真集 『ぱるる、困る。』"
の案内は、来ないわけです。
「オレには、案内して欲しいけどな!」
一回、AKB48関係の書籍を購入すれば、たぶんAmazonがずっと、関連書籍の案内を送ってくれると思いますよ(^-^)
このように"RFM"以外にも、お客さまの属性(性別、年代、居住地域など)や、購入商品によって、接客を変えることによって、"繰り返し買っていただく"ことを促進する方法もありますよね?
「確かにそうだな~」
もうひとつ、事例をご紹介しましょう。
─────────────────
事例2:化粧品メーカーの場合
─────────────────
このメーカーさんのメールマガジンの読者の中には、
a:ポイントサイトから集客した、ポイント欲しさにとりあえずメールマガジンの登録をした人
と
b:実際に商品を購入したことがある人
が、混在しています。
また、bの中にも
b-1:オークションで買った人
b-2:共同購入で買った人
b-3:通常購入で買った人
が、混在しています。
新商品が出た場合、上記のそれぞれのお客さまに、どのような接客のしかたをするのが適切だと思いますか、Nさん?
「え~、よくわかんないけど、aとbは、分けたほうがいいんじゃないの?」
どうして、そう思うのですか?
「だって、過去に商品を購入したことのある人なら、新商品のよさをじっくり語れば聞いてもらえそうだけど、ポイント欲しさに登録した人には、そもそも聞いてもらえないでしょ」
そうですよね~。じゃあ、ポイント欲しさに登録した人には、どんなアプローチが効くと思いますか?
「そりゃ、お得とか、激安とか、ポイント10倍とか・・・」
そうですよね。同じ新商品をアピールするにしても、おそらく"開封してもらえる可能性の高い、メールマガジンの件名"からして、違って来そうですよね。
では、b-1、b-2、b-3の方には、同じアプローチでいいのでしょうか?
「えっ、ダメなの?」
もちろんダメではないのですが、オークションで買った人は、次もオークションで買う傾向が高いし、共同購入で買った人は、次も共同購入で買う傾向が高いというデータがあります。
ですから、過去にオークションで購入した経験のある方には、次もオークションでの購入の案内をした方が、購入していただける確率が高いのです。
「へぇ~、そうなんだ!」
このように、メールアドレスの獲得方法や、過去の購買方法によっても、"繰り返し買っていただく"ための手法は、変わってきます。
「はぁ~そうなんだ。なんだか、いろんなことを聞きすぎて、頭がごちゃごちゃしてきたよ」
では、ちょっとまとめてみましょう(^-^)
─────────────────
まとめ:繰り返し買っていただくには、どうすればいいか?
─────────────────
◎そもそも、なぜこんな話をしていたのか?
"新規のお客さまを獲得することばっかり考えてると、いつまでも、儲からないから"でしたね。
◎では、繰り返し買っていただくには、どうすればいいかというと・・・
《 顧客管理 》 という考え方が必要だね、という話をしました。
◎《 顧客管理 》 とは何かというと・・・
お客さまを、"RFM"や、性別や、購入した商品や、購買方法など、いろ~んな視点からグループ分けして、そのグループごとに接客方法を変えるということでしたね。
Nさん、ここまで大丈夫ですか?
「まぁ、なんとか・・・」
では、Nさんは、これからどうすればいいでしょうか?
「えっ? ウチ? ウチは、え~っとえ~っと・・・」
お客さまをどんなふうにグループ分けして、どんなふうに接客していくのが、いちばんお客さまに喜んでいただけるやり方なのかを、Nさんなりに考えなければならないですよね?
「そう、それ! そう言いたかったんだよ!」
◎そのため(《 顧客管理 》をするため)には、何をすればいいんでしたっけ?
「え~っとえ~っと・・・」
Nさんが接客したいように、お客さまをグループ分けして、いつでも、さっと取り出せるようにしておくことが必要、でしたよね?
「そうだそうだ!」
つまり・・・
「つまり、《 顧客管理システム 》 を導入しなさいって言われたんだったな」
そうです。よく思い出しましたね(^-^)
「でもさぁ、《 顧客管理システム 》 なんて、高そうだし、導入するのだって、超めんどくさそうだし・・・」
いえいえ、最初から高額なシステムや、高機能なシステムを使う必要はありません。
まず、大切なことは、情報をしっかり蓄積することです。
「それって、どういう意味?」
例えば・・・先ほどの話でいうと、Nさんが、お客さまを、
b-1:オークションで買った人
b-2:共同購入で買った人
b-3:通常購入で買った人
と分けて接客したいな、と思ったとしても、過去の購買方法がデータとして残っていなければ、そもそも、そういう接客のしかたは、できないわけですよね?
ですから、まずは、高度な接客を目指すのではなく、いつか高度な接客ができるようになったときに、"あの情報もとっておけばよかった""この情報もとっておけばよかった"と後悔しないで済むように、いずれ必要になるであろう項目だけは、今からしっかり取得して、蓄積しておきましょう、ということなんです。
「なるほどね~。未来のための、はじめの1歩ということだな!」
お、Nさん、たまにはいいこと言いますね(^-^)
「まぁな(^-^)v じゃあ、まずはそのはじめの一歩を、かーちゃんと一緒に考えてみるよ!」
はい、どんな結論になったか、またいつか教えてくださいね(^-^)
いかがでしたか? 6回にわたってお届けした、"繰り返し買っていただくには、どうすればいいか?"のお話は、これにて終了です。
次回から、また新しいテーマで、Nさんと話していきたいと思いますので、お楽しみに♪
▽▽▽こみやまたみこの
「今週のイチオシ・セミナー」(1)▽▽▽
1年間、ほぼ毎月このテーマでやっていますが、ず~~~っと満席なんです。
これって、すごくないですか?
●心を動かすメールマガジン制作セミナー ~すぐに使える メルマガ制作15のテクニック~
2013年9月4日(水) 14:00~16:00 (13:40受付開始)
アリアル五反田会議室 (東京都品川区西五反田1-2-9)
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
─────────────────
編集後記
─────────────────
《 一度買っていただいたお客さまに、二度三度と買っていただくために、売り手側がイロイロすること 》を、《 追客(ついきゃく)》なんて、かっこよく言ったりもしますね。
皆さん、《 追客 》やっていらっしゃいますか?
新規顧客獲得には、費用も手間も書けているのに、《 追客 》には、全然手が回っていない企業様が、圧倒的に多いような気がします。
なぜでしょうね?
一度買ってくれた方なら、何もしなくても二度三度と買ってくれる・・・と思っているから?
リピートしてくれない方は、何か気に入らないことがあってリピートしないんだろうから、アプローチしたら、ますます嫌われる・・・と思っているから?
ところが、商材や品質にもよりますが、「一度買っただけで、二度目は買わない」人は、70%にものぼる・・・というデータもあります。
しかも、「リピートしない一番の理由」は、「何か気に入らないことがあったから」ではなくて、「単にそのお店のことを忘れていたから」というデータもあります。
つまり、
一度買ってくれた方なら、何もしなくても二度三度と買ってくれる・・・ことは、ほぼないし、
リピートしてくれない方にも、アプローチしたら、思い出してリピートしていただけるかもしれない・・・ということなのです。
しかも、今までにも何度かお話ししてきたように、リピーターのお客さまは、獲得コストが安く、客単価が高くなる傾向が高いのです。
これ、アプローチしない「手」はないと思いませんか?
弊社でも、スタッフの間で、「夏に向けて、何かキャンペーンをやろうかな」という話が出ていましたので、「新規顧客獲得ではなく、過去におつきあいのあった企業さまの掘り起しにつながるキャンペーンを企画してみたら?」と提案してみたいと思います。
もし、私の提案が通ったら、こちらでもご案内しますので、ご期待ください!?
▽▽▽こみやまたみこの
「今週のイチオシ・セミナー」(2)▽▽▽
こちらも、毎回満席になる人気セミナー。
びっくりするような大手企業さまも参加してくださっています。
※前号で予告(?)した、有料化はしないことにしました(^-^)
●ライティング専門会社だから話せる!SEO効果の高いコンテンツの作り方
2013年9月26日(木) 14:00~16:00 (13:30開場)
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
それでは、今回はこのへんで。
次回は、ふくだたみこがお届けします。お楽しみに♪