グリーゼな日々バックナンバー

PDCAで考えよう

PDCAで考えよう

2012年7月27日
 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。

 私が執筆する号では、
 売上停滞に悩む林檎屋のネットショップ店長 Nさんとの掛け合いで、
 全国で実施しているセミナーでの気づきをご紹介しています。

 前回は、沖縄で実施中のセミナーの裏目標

    <1> 数字で考えるクセをつけること

    <2> PDCA(仮説・実行・検証・改善)で考えるクセをつけること

    <3> 社内の体制を整えること

 のうちの、<1>について、お話ししました。

 今日は、<2>について、お話ししましょう。


 林檎屋のNさん、前回は、購入率を上げるためには


    (1)サイトをリニューアルする

    (2)販促企画をやる

    (3)写真を撮り直す

    (4)お客さまの声を載せる


 などいろいろ方法が考えられますね、というところまででした。

 では、Nさん、問題です。

 Nさんのネットショップで、購入率を上げるとしたら
 (1)~(4)のどれをやりますか?



 ────────────────────────
 1:PDCAで考えるクセがついてない人の考え方
 ────────────────────────

 「そうだな~、やっぱり(1)のサイトをリニューアルする、かな」

 なぜ、やっぱり、なんですか?

 「いや、サイトのリニューアル、前からやりたかったからさ」

 なぜ、やりたかったんですか?

 「うちのページは、もう作ってから3年くらい経ってて
  その間継ぎ足し継ぎ足ししてるから、
  だいぶわかりにくくなってると思うんだよね。

  それに、ページのデザインも古臭いし。
  写真も、ヘタクソな時に撮ったやつだから恥ずかしいし。
  お客さまの声とか、そういう基本的なものも載ってないしさ。

  だから、前からリニューアルしたかったわけよ。
  リニューアルすれば、(1)(3)(4)がいっきにできるしな。

  そうだそうだ。思い立ったが吉日だ! リニューアルしよう!
  お~い、かあちゃん、かあちゃん」


 ちょ・・・ちょっと待ってください(汗)

 「なんだよ、せっかく人がやる気になってるのに」

 今、私は、

  購入率を上げるためには、何をするか

 と質問しましたよね?

 「そうだけど?」

 その答えが、

  リニューアルして、写真を撮り直して、お客さまの声を載せる

 なんですね?

 「そうだけど?」

 なぜ、リニューアルして、写真を撮り直して、お客さまの声を載せると
 購入率が上がると思ったんですか?

 「そりゃ、今のサイトが、わかりにくくて、
  ダサくて、情報が足りてないからだよ」

 なるほど。つまり、Nさんは、

  今のサイトが、わかりにくくて、ダサくて、情報が足りてないから
  購入率が低い。
  それらを改善すれば、購入率が上がるはず。  

 という仮説を立てたわけですね?

 「う・・・、仮説なんて、そんなタイソウなものじゃないけどよ」

 いやいや、それを仮説と言うんですよ。

 で、その根拠は、何ですか?

 「根拠って・・・

  だって、
  わかりにくくて、ダサくて、情報が足りてないサイトより、
  わかりやすくて、かっこよくて、情報が多いサイトの方が、
  売れるに決まってるじゃないかよ!」

 と、Nさんが思ったんですね?

 「そ、そうだよ。思いましたよ。それが何か?」

 はい、Nさん、ありがとうございました。

 これが、"PDCAで考えるクセがついてない人の思考パターン"であり、
 行動パターンです(笑)

 "なんとなく"や"感覚"で何をするか決めてしまいます。

 そして、サイトをリニューアルすると決めたら、また

 "なんとなく"や"感覚"で、
 どんなふうにリニューアルするか決めてしまいます。

 これでは、当たるも八卦当たらぬも八卦、
 もしかしたら、全く見当違いのことにお金と時間をつぎ込んでしまったり
 最悪の場合には、さらに購入率が下がってしまうことも考えられます。


 では、PDCA(仮説・実行・検証・改善)で考えるクセがついている人は、
 購入率を上げようと思った時、
 何を考え、どんなアクションをとるのでしょうか?



 ────────────────────────
 2:PDCAで考えるクセがついている人の考え方(1)
 ────────────────────────
 
 PDCA(仮説・実行・検証・改善)で考えるクセがついている人は、
 まず、選択肢の中から

  (1)サイトをリニューアルする

 を外します。

 「ええ~っ、なんでだよ!」

 アクションの範囲が広すぎて、効果検証ができないからです。

 「どういう意味???」


 (1)サイトをリニューアルする、の中には、Nさんも言っているように

    (3)写真を撮り直す
    (4)お客さまの声を載せる

 も含んでいますよね。

 さらに、色を変えるとか、ユーザビリティを良くするとか、
 商品説明を増やすとか、画像を増やすとか、
 たくさんのアクションが含まれています。

 「それのどこが問題なのさ?」

 そうすると、もしサイトリニューアルして購入率が上がったとしても、
 何が要因だったのかがわからないですよね?

 ということは、
 購入率を上げたいと思ったら、いつも、やみくもに
 サイトリニューアルするしかない、ということになってしまいます。

 しかも、サイトリニューアルして、逆に購入率が下がった場合も、
 何が要因だったのかがわからないですよね?

 ということは、せっかく時間と手間とお金をかけてリニューアルしたのに、
 全部捨てて、元のサイトに戻すしかなくなってしまいます。

 そうならないように、アクションの単位を、できるだけ細かくして、
 アクションと結果が、1対1で検証できるようにすることが大切です。

 「ふ~ん、じゃあ(2)~(4)の中だったら、どれを選ぶのさ?」

 Nさんだったら、どれを選びますか?



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 2:PDCAで考えるクセがついている人の考え方(2)
 ──────────────────────── 

 「う~ん、(3)写真を撮り直す かな?」

 その理由は?

 「だーかーらー、
  今の写真は、ヘタクソな時に撮ったやつだから恥ずかしいって
  言ったでしょ」

 つまり、Nさんは、

  今のサイトは、写真がヘタクソだから購入率が低い。
  それらを改善すれば、購入率が上がるはず。

 という仮説を立てたわけですね?

 「う・・・、仮説なんて、そんなタイソウなものじゃないけどよ」

 では、その仮説に対して、どんなアクションを起こしますか?

 「そりゃ、写真を撮り直すに決まってるでしょ」

 写真、いっぱいありますよね?

 「そうだな、全部撮り直したいけど、それは大変だし、
  商品も揃わないから、今店に並んでるものからかな」

 今は、何が店に並んでいますか?

 「サクランボ、メロン、スイカ、桃、ブドウ・・・結構あるよ」

 それを全部撮り直すんですね?

 「そうそう、そうと決まったら、善は急げだ。
  お~い、かあちゃん、かあちゃん」


 ちょ・・・ちょっと待ってください(汗)

 この仮説が正しいのかどうか、まだわからないのに、
 旬の果物を全部撮り直すのは、キケンです。

 「なんでよ?」

 写真を撮り直したら、本当に購入率が上がるのかどうか
 まだわからないからです。

 「も~、せっかく人がやる気になってるのに!
  じゃあ、どうすればいいのよ?」


 仮説の検証をしてください。
 具体的には、どれか1商品選んで、その商品の写真だけ撮り直します。

 この時、Google Analyticsで解析データを見て、
 アクセスが多いわりに、購入率が低い商品を選ぶのがコツです。

 理由は、改善結果がわかりやすく出やすいからです。

 そして、そのページで

  写真のクオリティを上げたら、購入率が上がるはず。

 という仮説が正しいことを確かめてから、
 他の商品も撮り直してください。

 もし、テストしてみて、思うような結果が出なかった場合には、

    (2)販促企画をやる
    (4)お客さまの声を載せる

 について、同じようにテストしてみてください。
 
 これを、テストマーケティングと言います。

 テストマーケティングをすることによって、
 最少の労力で、成功する確率の高い仮説を見つけ出すことができる
 というわけです。


 「なるほどね~、
  でもさ、そうやってひとつひとつ確かめなきゃ正解がわからないなんて
  それはそれで、効率悪いんじゃないの?」



 ────────────────────────
 3:PDCAで考えるクセがついている人の考え方(3)
 ──────────────────────── 

 その通りですね。
 ですから、PDCAで考えるクセがついている人は、

 3つの案があったら、そのうちどれが一番正解に近そうかという
 アタリをつけます。

 「どうやって?」

 いくつか方法はありますが、例えば1つのウェブサイトの中に
 商品のカテゴリーや単価などが似通っているのに、

 aという商品は、購入率が高く
 bという商品は、購入率が低い

 という現象があった場合には、aとbのページを見比べてみます。

 そして、例えば

 aの商品ページには、お客さまの声が掲載されているが
 bの商品ページには、お客さまの声が掲載されていない

 ということがわかれば、

 (4)お客さまの声を載せる という仮説が、
 最も正解に近いのではないか? というアタリをつけることが
 できるわけです。

 「なるほどね~」


 今までの話を整理しますと、
 効率よく売り上げを上げる手順は、以下の6ステップです。

 (1)売上を上げたいと思ったら、
    まず、売上を分解して

    訪問者数・購入率・客単価のうち、
    どの数字を上げるのがもっとも効果的かを考える。

 (2)数字を上げるために、どんな方法があるかを、
    できるだけ小さいアクションの単位で考える。
    (仮説を立てる)

 (3)それらの仮説のうち、どれがもっとも正解に近いかを
    Google Analyticsの解析データなどを用いて
    アタリをつける。

 (4)1商品で、仮説の検証を行う。
    (テストマーケティング)

 (5)テストマーケティングの結果、
    仮説が正しいことが証明されたら、
    そのアクションを、他の商品にも展開する。

 (6)テストマーケティングの結果、
    仮説が正しいことが証明できなかったら、
    別の仮説でテストしてみる。

 
 「う~む、なんかめんどくさいな」

 そうですか?

 でもこれが、限られた時間とお金の中で、
 ムダな回り道をしないための、最も効率的な方法だと思いますよ。

 「よし、やってみるか。

  まずは、訪問者数・購入率・客単価のうちどれを上げるのが、
  いちばん効果的かを考えるんだな。

  あれ? うちの購入率って、どのくらいなんだっけ???
  お~い、かあちゃん、かあちゃん」

 ああ、よかった。
 Nさんが、いきなり全リニューアルを始めようとした時は、
 ちょっと焦りました(笑)


 次回は、

 <3> 社内の体制を整えること

 についてお話ししますので、お楽しみに♪


 ┏━ こみやまたみこの「今週のイチオシ・コラム」━━━━━━━┓

 今週は、グリーゼが運営しているFacebookページから、
 オススメの記事をご紹介します♪

 【身近な人に言えていますか?】(まつお)

 ビジネスマナー講座の講師が、セミナーの時に必ずするのは、
 「家に帰ったら、家族にありがとうと言いましょう」
 という話だそうです。その理由は・・・

 ▼ライターたちの「暮らしの中での気づき」が満載です。
 
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



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 編集後記
 ────────────────────────

 この原稿は、与那国島で書いています。

 与那国島って、どんな島かわかりますか?

 日本の最西端の島。

 フジテレビ系列のドラマ「Dr.コトー診療所」の撮影地。

 自転車で、3~4時間で一周できる大きさの島。

 人口が、1,500人の島。

 「百均」に行くのに、1万円の飛行機代をかけて
 石垣島に行かなければならないという島ですので、
 なんせ、モノがない。あっても、高い。

 東京では、安いところなら70円くらいのツナ缶が、
 与那国島のスーパーでは、1缶200円もするそうです。

 そこで、島の方たちがこぞって利用しているのが、
 ネットショッピング。

 メインで使うのは、与那国島でも送料無料で、発送が速いamazon。

 電化製品やそれに絡む消耗品は、与那国島でも送料無料で、
 しかもポイントがつく、ヨドバシ・ドット・コムで。

 そして、「お取り寄せ」は、楽天市場の"〇〇〇円以上は送料無料"が
 離島も含むかどうかをしっかりチェックしてから注文しているとか。


 島にないのは、モノだけではありません。
 「情報」も不足しています。

 そこで、この島では、東京・駒場の学習塾と専用回線を繋いで、
 現役の東大生が、島の小中学生を教えるという試みも行っているそうです。

 こんなに遠くて、こんなに小さな島の人たちが、
 こんなに最先端の生活をしているとは驚きでした。
 
 それでは、今回はこのへんで。
 次回は、ふくだたみこがお届けします。お楽しみに♪

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