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<番外編> 台湾視察レポート(前篇)

<番外編> 台湾視察レポート(前篇)

2012年4月26日

こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。
http://gliese.co.jp/company.html#komiyama

私が執筆する号では、
売り上げ停滞に悩む林檎屋のネットショップ店長 Nさんとの掛け合いで、
全国で実施しているセミナーでの気づきをご紹介しています。

Nさん、こんにちは。アイタタタ・・・

「コミヤマさん、どうしたの?」

なんだか胃が痛くて・・・

「そういえば、台湾にスイーツ食べまくりツアーに行ったって聞いたぞ。
食べ過ぎじゃないの?」

失礼な☆ スイーツ食べまくりツアーじゃないですよ。
題して、『台湾EC事情視察ツアー ~スイーツを中心に~』です。

「どっちでも同じような気がするけどな(笑)
で、なぜ台湾? なぜスイーツ?」

日本の少子化や景気停滞に伴って、
最近、アジア進出を、真剣に検討するECサイトが増えているからです。

そして、"アジアに進出するなら、まず台湾から"という
暗黙の了解があるからです。

ご存じの通り、台湾は非常に親日度の高い国ですよね。
震災の時も、驚くほどの義援金が集まりました。

楽天さんが、"台湾で成功しなければ、どこでも成功しない"と言って、
海外展開のはじめの1歩として台湾を選んだのも、その理由からです。

今回はアジア進出をご検討中のスイーツ屋さんに同行させていただいたので、
スイーツを中心に視察したというわけです。

Nさんは、台湾でのビジネスに興味がありますか?

「う~~~ん、ないことはないけど、
正直よくわからないからなぁ」

よくわからないから、行くんですよ(^-^)

台湾は、フルーツ天国なので、
果物屋さんとして進出するのは難しいかもしれませんが、
行ってみれば、何かビジネスのヒントが見つかるかもしれませんよ。

「そうかなぁ、じゃあ、詳しく聞かせてよ」

了解! それでは、『<番外編> 台湾視察レポート(前篇)』、
スタートです♪

 

────────────────────────
1:台湾スイーツ事情(1)素材の違い
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今回、視察に同行させていただいたのは、そもそも、

"海外のスイーツって、なぜあんなに美味しくないの?"(←主観です☆)

という疑問があったからです。

で、今までは、

"海外のスイーツって、イマイチ(>_<)"(←主観です☆)

だけで終わっていたのですが、

今回は、パティシエの方と一緒にあちこち回ったり、
現地の方にもお話を伺って、その理由がわかりました。

■1 卵の鮮度が違う
---------------------

海外では、卵を生で食べる習慣がないため、
さほど鮮度にこだわらないようです。

スーパーの卵の賞味期間は、約1ヵ月。

使っている卵が、日本ほど新鮮ではないというのが、
味の違いにつながっているひとつの理由のようです。

■2 いいバターが手に入らない
-------------------------------

日本のバターは、かなりクオリティが高いらしいのですが、
それがほとんど手に入らないそうです。

理由は、日本でも品薄だから。

お菓子を作る方は、ご存じだと思いますが、
スーパーのバターコーナーは空っぽだったり
個数制限がついていたりしますよね。

私は、それを震災の影響だと思っていたのですが、
そうではなく、

国の政策で生乳が減産になったのに加え、
ここ数年の猛暑の影響で、妊娠できない乳牛が続出してしまったのが
原因だそうです。

生乳は、まず牛乳になり、
次にヨーグルト、クリーム、そしてバターやチーズになります。
最後に残った分がバターになるという優先順位なので
バターまで、生乳が回ってこないんですね。

さらに、インドや中国などで、生乳の消費量が伸びていて
価格が高騰、生乳の取り合いになっているため、
世界的にも、バターは品薄状態なのだとか。

そこで、台湾ではほとんどのスイーツが、バターではなく、
マーガリンで作られているようです。

だから、妙に脂っぽくて、胃にもたれる味になっちゃうんですね~。

そんなわけで、胃が痛くなっちゃったのです(涙)アイタタタ・・・

■(3)いい生クリームが手に入らない
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これも、「原乳が足りない」のと、同じ原因かもしれませんが、
日本では普通に売っている生クリームが、
台湾では、大きな百貨店にも並んでいませんでした。

代わりに並んでいるのは、日本で「ホイップクリーム」と呼ばれている
植物性脂肪を使った、生クリームの代用品でした。

これもまた、スイーツを脂っぽくしている原因のようです。

■ まとめ
=============

スイーツで海外進出を考えるなら、
"日本で作って、冷凍して送る"か、
"現地に生産拠点を作るか"ですよね。

冷凍して送れるものならいいですが、
もしそうでないもので海外進出を考えるなら、
そして、日本の品質を再現したいと思うのなら、
原料の調達が、ひとつのキーになるということですね。

逆に言うと、現地の牧場と協力して、
日本品質のバターや生クリームが生産できたら、
需要は大きいかもしれません!

────────────────────────
2:台湾スイーツ事情(2)文化の違い
────────────────────────

■1 デザインの好みの違い
---------------------------

日本では、高級なスイーツほど
シンプルなデザインいうイメージがありますが、
台湾の方に人気なのは、華やかなビジュアルのものでした。

驚いたことのひとつは、ハーゲンダッツが、
日本には売っていない、かなり派手なビジュアルの
デコレーションアイスケーキを販売していたことです。

"ハーゲンダッツは、味もビジュアルも価格も、世界共通"

と思い込んでいたのですが、
ハーゲンダッツでさえ、こんなにローカライズしているんですね~。

■2 味の好みの違い
---------------------

かわいいオリジナルイラストが人気のカフェ。
クレームブリュレを頼んでみたところ、
見た目は日本のものと同じなのに、焼きプリンのように固い!

     日本では、クリームブリュレといえば、トロトロだけど、
     固いほうがいいの?

 と、台湾の若い子に聞いたら

     はい、トロトロだったら、気持ち悪いです

 だそうです(^-^)

確かに、今でこそ、日本では、生キャラメルとか、
とろけるブリオッシュとかが人気ですが、

これが20年前だったら、同じく気持ち悪いと思ったかもしれませんよね。

次に、高級そうなパン屋さんに入ってみると、
"天然酵母"の文字が。

"わ~、台湾にも天然酵母のパンがあるんだ!"と
喜んで試食してみたところ、
生地がしっとりしていて、甘ったるくて菓子パンのようなので、
びっくりしました。

日本では、天然酵母のパンといえば、
"素朴だけど、噛めば噛むほど味が出る"
というイメージがありますが、

こちらも、確かに、20年前だったら、
"パサパサしていて、味もそっけもない"
と感じたかもしれませんよね~。

そういえば、私の子ども時代、
日本の高度成長期の始まりの頃には、
炊飯器にも、ポットにも薔薇の花が描かれていて
それが、豊かさの象徴でした。

あの頃、無印良品の商品を見たら、
多分、多くの人が、"貧乏くさい""オシャレじゃない"と
感じたのではないでしょうか。

何を 美味しそう と感じるのか、
何を 高品質 と感じるのか、
何を 美味しい と感じるのかは、

その国の歴史や食習慣、文化の成熟度などによるものであり、
日本のやり方をそのまま持ち込むのがベストではないんだな~と
思いました。

■ まとめ
===========

マクドナルドのハンバーガーだって、
セブンイレブンのおにぎりだって、
出店する国によってローカライズしています。

海外進出する際には、日本流をかたくなに守るのではなく、
その国に合ったものを作る必要があるということですね。

 

────────────────────────
3:台湾スイーツ事情(3)客層の違い
────────────────────────

日本であっても、海外であっても、

"誰に買っていただきたいのか"

を具体的にイメージすることは重要です。

"スイーツ"という視点から見た時、
台湾では、客層が、大きく言うと3つに分かれていると感じました。

■1 原宿(的な街の)の若い子たち
-----------------------------------

日本でいうところの、渋谷・原宿的な街。

若い子たちが、アクセサリー、服、靴などを買いに集まって来ています。

ここには、そもそも"スイーツ屋さん"というものがありませんでした。

代わりに人気なのが、タピオカ入りのドリンク。

値段も安いし、手軽なのがいいんでしょうね。
類似のお店が、たくさんありました。

この街の子たちには、スイーツは買っていただけなさそうです。

 
■2 人気ワッフル店に集う老若男女
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台湾では、今、ワッフルのお店が人気だそうです。

雑誌などで評判のカフェ、2店舗を回ったのですが、
どちらも平日の中途半端な時間だったにもかかわらず、
待ち行列ができていました。

若い子から、オバ様たちまで幅広い年代に支持されているようです。

実際に食べてみてわかったのは、その"費用対効果"の高さ。

まず、お店の雰囲気や、店舗スタッフのユニフォームが
とってもオシャレ。

そして、厚めに焼いたワッフルに、フルーツやアイスなどの
トッピングという組み合わせは、
ものすごくボリュームがあって、満腹になるし、
見た目的にもゴージャスなので"食べた感"が高いにもかかわらず、
意外と安い。

これは、全メニューが、焼いてトッピングするだけということで
オペレーションに手間がかからず、誰でもできるということと
"粉もの"なので、原価が安いからだと思われます。

"費用対効果"の高いこういうお店に集う方々は、
スイーツを買う時にも、見た目×価格×ボリュームで判断しそうなので、

今回ご一緒させていただいた

最高の素材と、最高の技術にこだわり、
品質に見合う価格を納得して買ってくださるお客様だけを
選んで販売していきたい、少量生産のスイーツ店

には、ちょっと厳しいかも? と思いました。

大量生産で安く提供できるような
楽天市場 人気ランキング常連のスイーツ屋さんたちとは、
相性がいいかもしれませんね。

■3 南青山(的な街の)の30代前後の女性たち
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メインストリートからちょっと入り込んだところにある、
静かで、景色がよくて、器などにも凝っている上品なカフェ。

ここには、日本の企業から来ているビジネスマンの奥さま方が、
赤ちゃんを抱っこして、おしゃべりに来ていました。

雑誌「STORY」や「VERY」に出てきそうな女性たちです。

これらのカフェに並ぶスイーツは、
日本と同じくサイズが小さくて、デザインもシンプル。
お値段も、日本並みでした。

今回ご一緒させていただいたスイーツ屋さんがペルソナに選ぶなら、
まずは、こういうお店を好むセレブな奥様から始めると
お客様をイメージしやすいかも、と思いました。

■ まとめ
============

今回は、短期の出張だったので、
まだまだ、見ていないことがたくさんあると思いますが

少なくとも"台湾の人"とひとくくりにするのではなく、
"どこに住む、どんなライフスタイルの人"なのかを
しっかりイメージする必要がある、ということは
よくわかりました。

本気で海外進出を考えるのであれば、
数週間でもいいから、その国で生活してみるべきだと思います。

 
さて、次回は、 
『<番外編> 台湾視察レポート(後篇)』ということで、
台湾のEC事情について、お伝えします。

お楽しみに♪

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