グリーゼな日々バックナンバー

個人の時代(1)

個人の時代(1)

2011年9月22日
 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。


 林檎屋のNさんとお話しするのは、なんと2か月ぶりなので、
 どんなやりとりをしていたのか、
 すっかり忘れてしましました(汗)

 お会いする前に、ちょっと、今までの復習をしておきましょう。

   Nさんは、実店舗の傍ら、
   奥様と2人で、細々とネットショップを運営していました。

   しかし、
   近所に大手スーパーマーケットが進出することなどに脅威を感じ、
   「万が一、実店舗がダメになっても、
    ネット販売だけで生活していけるようになりたい」
   と思うようになりました。

   目標は、年商5千万円です。
   http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000051.html

   そして、目標を達成をするためには、
   ビジネスモデルをどう変えていけばいいのかを検討している途中で、
   東日本大震災が発生し、

   Nさんは、それをきっかけに、

   【 果物を通じて、1人でも多くの方に笑顔になっていただくこと 】

   を事業ミッションとして掲げ、
   http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000065.html

   ミッションを実現するためには、
   「年商5千万円という上限を決めずに、
    日本中の方に、果物を買っていただけるようなショップになろう」
   と、決意しました。
   http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000065.html

   Nさんは、新しいビジネスモデルを様々な角度から検討した結果、
   「フルーツフラワー専門店」をやろうと決めますが、

   テスト販売をする段階になって、流通に問題があることがわかり、
   http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000069.html
   今までのプランは、白紙に戻ってしまいました。

 と、いうところまででしたね。
 では、さっそくNさんを呼んでみましょう。

 あれ? Nさん、今日は奥様もご一緒なんですね。
 奥様、お久しぶりです(^-^)

 「それがさぁ、かーちゃんがちょっと面白いことをやってるんで、
  聞いてもらおうと思ってさ」

 なになに? それは、ぜひお聞きしたいです!


 ────────────────────────
 1:SNS経由の売上が伸びている?
 ────────────────────────

 で、Nさん、面白いことってなんですか?

 「かーちゃんがさ、mixiっていうの?
  そこに、いつの間にか友だちをいっぱい作っててさ」

 そういえば、奥様は、コミュニケーションの達人でしたものねぇ。

 「毎年、そこの友だちから、結構予約が入るんだけどさ、
  気がつくと、mixi経由の注文だけで結構な売り上げになってるわけよ」

 なるほど、なるほど。

 「しかもさ~、mixiだけならまだしも、調子に乗って・・・イテッ!
  痛いな~、つねるなよ」

 まぁまぁ(笑)

 「mixiだけじゃなくて、Facebookっていうやつ?
  それもやり始めたらさ~
  そっちからも、結構予約が入るわけよ」

 結構な売り上げとか、結構な予約とか・・・アバウトな表現が続きましたが、
 具体的には、どのくらい売上に貢献しているんですか?

 「そう言われると、大した売上じゃない気がしてくるんだけど・・・
  例えば、皮ごと食べられる、岡山の桃太郎葡萄ってあるだろ?」

 あ~雑誌で見たことあります!

 確か皮ごと食べられるっていうか、皮ごと食べるのが美味しいっていう
 マスカットみたいな葡萄でしたよね?

 「そうそう、あれのいいのができたって生産者さんから連絡もらったんで、
  かーちゃんが、"種がないから、お年寄りにもいいわよ~"なんて、
  mixiとFacebookに書いたらさ」

 書いたら?

 「贈答用は、5千円とか6千円とかするのにさ、
  敬老の日用のギフトっていうんで、30人くらいから、
  バババ~ッと注文が来てさ」

 なるほど、30人というと、客単価5千円として15万円の売り上げですね。
 通常、敬老の日だけで、どのくらい売るんですか?

 「今までのお客さまに、案内のハガキを出して、
  大体、毎年50万~80万くらいかなあ。
  ネットは、ほとんど売れないねえ」

 なるほど、じゃあ、今までのDMの売上の2~3割にあたる金額を、
 奥様が、mixiやFacebookで売ったというわけですね。

 で?

 「えっ? "で?"って・・・、

  だから、そういうソーシャルメディアっていうの?
  それって、結構、可能性があるんじゃないかと思ってさ」



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 2:SNSで売るデメリット?
 ────────────────────────

 本当に、そうでしょうか?
 奥様は、その15万円を売るために、毎日どのくらい、
 mixiとFacebookに時間を使っていますか?

 「え~っと、なんだかんだで、毎日2~3時間はやってるよな?
  出先でも、こまめに携帯からチェックして、レスっていうの?
  返してるみたいだし」

 じゃあ、毎日2時間として、1カ月で60時間。
 それに対して、売上が15万円、
 このうち人件費率を30%とすると、時給は750円。
 これって、Nさん的には、どうですか?

 「どうって・・・そんなこと考えたこともなかったけど、
  パートだと思えば、いいんじゃないか?」

 そうですか。
 では、これからも、売上はどんどん伸びていくでしょうか?

 「そりゃ、どんどんとはいかないだろうけど、
  かーちゃんが、mixiやFacebookの友だちを大事にして、
  ちゃんといい情報をお届けしていれば、
  少しずつは、伸びていくんじゃないかね?」

 ふぅむ・・・少しずつですか・・・。

 「それに、ほら、最近は、ブログもやっててさ、
  そっちも頑張っていけば、結構いけるんじゃ・・・」

 でも、それだけじゃ、"日本中に笑顔を"どころか、
 当初の目標の年商5千万も厳しいのでは?

 「そ・・・そうだけどさ、
  じゃあ、わかった。
  もし、かーちゃんだけじゃ、売上が厳しいようだったら、
  うちのムスメにもやらせるよ。

  女の人って、そういうの得意だろ?

  かーちゃんには、かーちゃんの友だち、
  ムスメには、ムスメの友だち、

  なんなら、ばーちゃんも引っ張り出して・・・」

 でも、それって、とっても属人的な商売のやり方ですよね?

 「属人的って???」

 人に依存しているっていうことです。

 "この人が勧めてくれるから、買う"っていうのは、
 ひっくり返して言うと、
 "その人がいなければ、売れない"ってことですよね?
 
 それだと、奥様は、いつまでも現場を離れられないし、
 いつまでも忙しいってことですよね?

 「ちょ、ちょっと待てよ!
  せっかく、かーちゃんがやる気になってるのに、
  さっきから聞いてりゃ、いちゃもんばっかり!

  商売っていうのは、そもそも、そういうものじゃないのかよ!
  楽して売ろうなんて、おかしいんだよ!!」



 ────────────────────────
 3:売り方の流れが、変わってきている
 ────────────────────────

 あわわ、Nさんを怒らせてしまいましたね。
 ごめんなさい。

 でも、実は、Nさんが言っていること、
 奥様がやっていらっしゃることは、とっても"正しい"のです。

 「ええっ?! なんだよ、それ。
  けなしたり、ほめたり、一体どっちなんだよ???」

 すみません(笑)

 Nさんが、ご商売に対して、どのようなお考えを持っていらっしゃるのか、
 ちょっと試してみたんです。

 「ちぇっ、感じ悪いんじゃないの? それって!
  で、どのヘンが、"正しい"わけ?」

 どのヘンが、"正しい"かと言いますと・・・、
 今まで、ネットショップの業界は、

 "いかに、効率化するか"
 "いかに、システム化するか"
 "いかに、誰がやっても売れるようにするか"

 ということを、考えてきました。

 その最先端が、AMAZONですよね。

 ところが、人間というのは、バランスをとる生き物なので、
 やじろべえの片側の腕が、"仕組み化""効率化"の方に傾くと、
 もう片側の腕が、"属人的""非効率"の方に傾くのです。

 「へぇ、そんなもんかい」

 ですから、今、話してくださったNさんの奥様のような、
 ご商売のやり方が、最近、また増えてきているのです。

 「やっぱりな!
  商売っていうのは、昔からそういうもんなんだよ。

  飲み屋だって、この店に行くってんじゃなくて、
  あのオカミに会いに行くとか、あのオネエチャンと話したいとか。
  アイタタタ・・・」

 Nさん、また奥様につねられたようですね(笑)

 この話、次回に続きますので、お楽しみに!

 「あ、コミヤマさん、勝手に締めに入ってるな?

  そうじゃなくてさ、かーちゃんがやってることと、
  今までやってきた・・・なんだっけ?

  ペルソナとか、ポジショニングマップとか、シナリオとかが、
  どう関係しているのかを、今日は質問しようと思って来たんだよ!」

 Nさん、質問するのが遅すぎです(笑)

 それでは、Nさんの質問にも次回お答えしますので、お楽しみに(^-^)


 ※このお話は、フィクションです。


 今日の話とも、関連しているのですが、
 最近、「個人の名刺」で動く人が増えてきました。

 株式会社の社長さんが、25年間やってきた会社をたたんで、
 「○○○○事務所」と個人のお名前で再出発するという例も
 聞きましたし、

 会社はあるのだけど、
 会社の名前より、自分の名前の方が有名になってきたからというので、

 名刺の肩書きは、やはり
 「○○○○事務所」と個人のお名前にして、
 会社名は、隅っこに小さく書いてあるだけという方も、いらっしゃいます。

 この流れは、Facebookの実名主義と無関係ではないと思っています。

 弊社にしても、おそらく「グリーゼ」という名前より、
 「こみやまさん」「ふくださん」の方が、よく知られているのでは
 ないでしょうか。

 今までは、
 「それって、いつまでも個人会社みたいで、カッコ悪いな~」
 なんて、ちょっと思っていたのですが(笑)

 どうやら、世の中は、会社という器の名前ではなく、
 個人の名前で勝負する時代になってきているようですよ。

 これから、ますます、一人一人が、何を考え、何を話し、誰とつながり、
 どんな行動をしているのか、ということが重要になるということですね。


 それでは、今回はこのへんで。
 次回は、ふくだたみこがお届けします。お楽しみに♪

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