グリーゼな日々バックナンバー

お客さまは誰なのか?

お客さまは誰なのか?

2011年6月23日
 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。


 それでは、いよいよ、林檎屋のNさんの新ショップコンセプト
 "フルーツフラワー専門店"
 について、検証していきましょう。

 ※新ショップコンセプト決定に関するバックナンバーはこちら 
  http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000057.html

 Nさん、どうぞよろしくお願いします!

 「お、おぅ」

 どんな商売でもそうだと思いますが、
 まず一番最初に考えなければならないのは、
 "お客さまは誰か?"
 ということだと思います。

 Nさん、"フルーツフラワー"のお客さまは、
 どんな方だと思いますか?

 「そ、それはだな、
  フラワーって言うくらいだから、
  花屋のお客さまと同じだろ?」

 花屋のお客さまって、どんな方ですか?

 「そりゃあ、花は誰でも買うわけだから、
  老若男女、さまざまなんじゃないの?」

 ほほぉ~、じゃあ、Nさんも老若男女、
 誰もが買ってくれる店を目指すわけですね?

 「ダメかね?」

 老若男女、誰もが買ってくれるフルーツフラワー屋さんって
 どんなふうに集客すればいいか、イメージできますか?

 「フルーツフラワーというキーワードで、SEOを・・・」

 検索サイトで上位になったら、
 誰が探してくれますか?

 「うう、多分、誰かが・・・」

 ふふふ、来ましたね、"きっと誰かが買ってくれるだろう症候群"!

 「なんだよ、そりゃ!?」

 別名"オンラインショップを作ればなんとかなるだろう症候群"。

 弊社の独自調査によると、オンラインショップの98%は、
 この病気にかかってると思われます。

 「病気なのかよっ!」

 病気じゃないですけど、病気よりタチが悪いかもしれません。

 なぜなら、この根拠のない期待に支えられて、
 売れないオンラインショップを何年も何年も運営して、
 やれ勉強会だ、システムだ、リニューアルだと、
 お金と時間の無駄遣いをしている経営者が、
 後を絶たないからです。

 「う~、耳が痛いなあ。じゃあ、どうすりゃいいんだよ!」

 どうすればいいかをお話しする前に、ある事例をご紹介しましょう。
 


 ────────────────────────
 1:なぜ、お客さまが誰かがわからないのか
 ────────────────────────

 あるセミナーに、"手ぬぐいタオル"をネットで売りたいという方が
 参加してくださいました。

 Nさん、手ぬぐいってわかりますか?

 「あれだろ? 畑仕事の時なんかに首に巻いたりする・・・」

 そうそう、それです。

 ウィキペディアには、
 "汗や顔や手を洗った後の水を拭ったり、
  入浴時に体を洗ったりするための木綿の平織りの布である。"
 と書いてあります。

 この手ぬぐいを、タオル地で作ったものが、"手ぬぐいタオル"です。
 生地も気持ちいいし、柄もいろいろ揃ってます。

 この方・・・仮にKさんとしましょう、Kさんに

 "なぜ、手ぬぐいタオルがいいと思ったんですか?"

 と聞いたところ、

 "実店舗でよく売れてるから"

 というお答えでした。

 そこで、

 "誰が買うんですか?"

 とお聞きしたところ、まさに、

 "ウォーキングに使う人もいるし、畑仕事に使う人もいるし、
  ハンカチ代わりに使うOLさんもいるし・・・老若男女、さまざま"

 というお答えが返ってきたんです。

 なぜ、こういう答えが返ってくると思いますか?

 「そりゃ、ほんとに老若男女、さまざまな人が買ってるからじゃないの?」

 そうなんです。

 実店舗をお持ちの方の場合、ある意味、
 お店の前を通りがかった人全てが、お客さま予備軍なんですよね。

 ですから、集客のための一番強力な施策は、
 "人通りの多い所に、店を構える"
 ということになります。

 Nさんの住んでいる町だって、駅前の一等地に店を構えれば、
 それなりにお客さまは入りますよね?

 「それなりに、な」

 それは、お店の前を通りかかった人が、お店に気づいてくれるからですよね?

 「そりゃ、前を通れば気づくだろう」

 ところが、ネット上では、いくら前を通っても、
 お客さまからは、お店が全く見えないのです。

 ですから、こちらから出かけて行って、呼び込みするなり、
 チラシをまくなりしない限り、通りがかりの人は、
 お店の存在にすら気づかないのです。

 実店舗をされている方は、この違いがわからないので、
 "とにかく店を作れば、誰かが見つけて来てくれるはず"
 と思ってしまうんですね。

 「なるほどね~、
  じゃあ、呼び込みするなり、チラシをまくなり、
  すればいいんじゃないの?」



 ────────────────────────
 2:お客さまが誰かを決めさえすればいいのか
 ────────────────────────

 その通りですね。

 では、
 老若男女、さまざまな人に来てもらいたいと思ったら、
 どこでどんな呼び込みをしたり、チラシをまいたりすれば、
 いいと思いますか?

 「え~っと、え~っと、
  Yahoo! のTOPページに広告を載せるとか、
  楽天市場の総合メールマガジンに広告を載せるとか・・・。

  あと最近よく見かけるみたいに、
  テレビコマーシャルからネットに誘導するっていう手も
  あるよな」

 そうですね。
 莫大なコストがかかるでしょうが、
 そういった駅前の一等地にあたる所に広告を出せば、
 老若男女、さまざまな人に見てもらうことができるでしょうね。

 では、老若男女、さまざまな人に興味を持っていただける、
 手ぬぐいタオルの広告ってどんなものだと思いますか?

 「え~っと、それはやっぱり、
  ウォーキングにぴったり! とか
  畑仕事にぴったり! とか
  汗っかきのOLさんにぴったり! とか
  それぞれ、お客さまに合った広告を作るしかないんじゃないの?」

 そうです。
 実際にそのような広告戦略をとられている、
 大手メーカーさんなどもあります。

 じゃあ、Kさんにとっても、それがベストでしょうか?
 Nさんもその作戦でいきますか?

 「いやぁ~、それって大手企業だからできることで、
  俺らには、ちょっと現実的じゃないよな・・・」

 だとしたら、どうすればいいでしょう。

 「よくわかんないけどさ、
  ウォーキング好きな人が集まってるところに広告を出すとか、
  農家さんが集まってるところに広告を出すとかすれば、

  広告も1種類でいいし、
  広告費もそんなにかからなくていいんじゃないの?」

 つまり、ウォーキング好きな人、とか、
 畑仕事をする人、とか
 対象者を決めて呼び込みをするということですよね。

 「そうそう」

 じゃあ、例えば、
 対象者をウォーキング好きな人に決めたとしましょう。

 ウォーキング好きな人が集まってる所って、どこですか?

 「え~~え~~え~~~
  ウォーキングシューズを売ってる店とか?」

 お、それはいいアイデアですね。
 でも、Kさんは小売りですから、
 ウォーキングシューズを売ってる店に卸したら、
 利益がなくなちゃいますね。

 他には?

 「う~ん、ウォーキング系の雑誌とか?」

 そうですね。

 じゃあ、そこにどんな広告を出したら、いいと思いますか?

 「商品見てないから何とも言えないけど、
  吸水性バツグン! どんなに汗っかきさんでも大丈夫!!
  とか、そんな感じかな?」

 売れそうですか?

 「う~ん、正直言って、あんまりピンとこないな。
  だって、ウォーキングするような年代の人って、
  わざわざタオルを通販で買ったりしないんじゃないの?」

 そうですね。

 どこにアプローチしたらいいのかわからない、とか
 そこにアプローチしたら売れそうだというイメージがわかない、
 という場合には、

 そのお客さまの設定(今回なら、ウォーキング好きの人)では、
 商売につながらない可能性が高いということなんです。
 
 「じゃあ、その手ぬぐいタオル屋さんは、
  どうすりゃいいのさ?」
 
  

 ──────────────────────────
 3:お客さまが、具体的にイメージできるということは、
   ビジネス全体が、具体的にイメージできるということ
 ──────────────────────────

 そうそう、そうでした。

 Kさんは、"手ぬぐいタオルは、いける!"と思われたわけですけど、

 私は、ウォーキングに使う人にしても、畑仕事に使う人にしても、
 ハンカチ代わりに使うOLさんにしても、
 どうすれば、手ぬぐいタオル屋さんに集客できるのかイメージできなかったし、

 手ぬぐいといえば、「かまわぬ」など有名店もすでにあるし、
 単価も安いし・・・なので、
 その案は、あまりお勧めできない、とお答えしたんですね。

 「バッサリと?」

 はい、バッサリと(笑)

 ただ、その後、Kさんからいただいた手ぬぐいタオルを
 うちのムスメたちに見せたところ、えらく気に入りまして。

 「ほほぉ?」

 部活で汗をかくので、毎日タオルを持っていくわけなんですけど、
 その時に普通のタオルじゃなくて、手ぬぐいタオルを持っていったら、
 "かわいい"と評判になったみたいなんです。

 それを聞いて、"部活女子ならいけるかも!"と思ったんです。

 「そりゃまた、なんで?」

 女子は、見せびらかすじゃないですか。
 "わ~かわいい~""見せて見せて~""どこで買ったの~?"
 なんて。

 つまり、クチコミが広がりやすいですよね。

 そして、彼女たちは、通販に慣れています。
 "ちゃお"などの小中学生向けの漫画や雑誌には、
 必ずアクセサリーの通販ページがあります。

 彼女たちは、数百円分の切手を送って、
 こまごましたアクセサリーを買うという経験をしてるんです。

 「でも、それってネット販売じゃないよな」

 そうですね。でも、ネット販売にこだわる必要もないですし

 ネット販売につなげたければ、
 漫画や雑誌の広告にQRコードをつけたり、
 商品を送る時に、一緒にカタログとQRコードを同梱すれば、
 簡単に、携帯の販売サイトに誘導できますよね。

 後は、支払方法だけ、学生ちゃんたちが
 抵抗のないやり方にしてあげれば、いいわけです。

 「ははぁ」

 というのは一例なんですが、このように、
 "お客さまが誰か"を決めるということは、
 誰でもいいから、誰かに絞りなさいということではなくて、
 
 ビジネス全体が、具体的にイメージできるようなお客さまに絞りなさい、
 ということなんです。

 「なるほど、それはわかったけどさ」
 
 何か?

 「手ぬぐいタオルの場合は、たまたま部活女子ってひらめいたわけだけど、
  普通はひらめかないから、困るわけだろ?

  そういう時は、どうすりゃいいのよ?」



 ────────────────────────
 4:お客さまは、どこにいる?
 ────────────────────────

 確かにそうですね。

 Nさんのように新規事業を始める場合には、
 誰が買ってくれるのか
 あるいは、誰に向けて売るのが一番いいのか、
 さっぱりわからないという場合も、あります。

 そういう時に、お客さまを具体的にイメージする方法を、
 ふたつほど、ご紹介しておきましょう。

 1)オークションで売ってみる

 オークションでしたら、ページを作るのも楽ですよね。

 何商品かメイン商材の候補がある時などにも、この方法は使えますし、
 大体どのくらいの価格が適正なのか、などもわかります。

 また、初めてネット販売をされる方は、

 ・コピーの書き方
 ・写真の撮り方
 ・商品説明の書き方
 ・発送のしかた
 ・受注対応のしかた

 などの練習にもなって、とても良いと思います。

 ただし、オークション向きの商材とそうでない商材があって、
 検索されない商品は、基本的にオークションには向きません。


 2)既に顧客を持っているショップで売ってもらう

 Nさんのように、すでにネット販売をしているのであれば、
 まずは、そこで売ってみましょう。

 また、顧客層の違ういくつかのお店にお願いして
 売ってもらってもいいと思います。

 どのお店で、どのくらい、どんな人が買ったのか・・・から、
 お客さま像が見えてくる場合もあります。

 「なるほどね~、知り合いにも頼んでみるか」

 そうですね、花とか果物などは、他の商品と割と相性がいいので、
 お願いしやすいと思いますよ。

 じゃあ、次回までにやってみて、
 どういうお客さまを対象にしていきたいのかを、
 絞り込んできてくださいね!

 「出た! 次回って、すぐじゃないかよ。がんばらないと・・・」

 はい、奥さんにも協力してもらってくださいね(^_-)
 
   ※このお話は、フィクションです。
   ※「フルーツフラワー」という名称は、既に商標登録されています。


 それでは、今回はこのへんで。

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