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林檎屋のNさん、震災について考える

林檎屋のNさん、震災について考える

2011年4月28日
 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。

 林檎屋のNさん、こんにちは。

 Nさんのお店、栃木でしたよね。
 地震、大丈夫でしたか?

 「うん。地域によっては、家が全壊しちゃったり、
  断水になったりして、大変だったみたいだけど、

  ありがたいことに、ウチは、少し物が落ちてきたくらいで、
  大したことはなかったよ」

 そうですか。それは、よかったです。

 震災後の売上は、どうですか?

 自粛ムードで、注文自体が激減しているお店もあるというし、
 ご注文いただいても、商品が調達できないとか、
 商品が送れないという声も聞いているのですが・・・。

 「それが、これもありがたいことに、
  3月は、少しご注文数が落ちたけど、
  4月には、ほぼ去年と同じくらいに戻ったよ」

 そうですか。それは、本当によかった!

 「でもさ、今回の震災で、なんかいろいろ考えちゃったよ・・・」

 そうですよね。

 阪神・淡路大震災の時もそうでしたが、
 今回の震災を機に、多くの人たちが、
 自分の生き方や、仕事の仕方を、見つめ直したようです。

 Nさんがどんなことを考えたのか、ぜひ聞かせてください。



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 1:当たり前に商売ができることのありがたさ
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 「まず、思ったのが、家族全員が無事で、
  一緒にいられるということのありがたさだな」

 ということは、奥さんも、お子さんたちも、
 そうそう、それからお花をやってるおばあちゃんも、
 みんなご無事だったんですね!

 「みんなが無事だなんて、当たり前中の当たり前だと思ったけど、
  それが、こんなにかけがえのないことだったなんて・・・な。

  ぐすん」

 そ、そうですよね(思わず、もらい泣き)。

 「それにさ、普通に、モノが仕入れられて、普通に商売ができることの
  ありがたさったらね。

  商品を仕入れていた産地や、生産者さんや、加工所が被災して、
  仕入れたくても仕入れられないっていう店もいっぱいあるしさ、

  大切に守ってきた店が、なくなっちゃった人だっているわけでしょ。

  それに比べたら、利益が少ないだの、忙しいだの、
  文句は、言ってられないね。

  今は、毎日毎日、
  当たり前に商売ができることのありがたさを噛みしめながら、
  仕事をしているよ」

 本当ですね。

 被災地の方々も、今は生活を立て直すだけで精いっぱいでしょうから、
 義援金などでつないでいくしかないと思いますが、

 いずれは、もう一度自分の足で立って、
 自分の手で、生活を支えていけるようになっていかないと、
 本当の復興とは言えませんよね。

 被災地の方たちが、もう一度経済的に自立できるようになるまで、
 末永く応援していきたいですね(^-^)



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 2:お客様のありがたさ
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 「それと、もうひとつ思ったのが、お客様のありがたさだね」

 ふむふむ、それは、どういうことでしょう。

 「震災の後って、みんな購買意欲が落ちてるから、
  何かを探してまで買いたいっていう・・・そうそう、
  コミヤマさんが、よく言ってる"強い動機"が、
  なくなってるわけじゃん」

 確かにそうですね。

 「だからって、ポイント10倍とか激安とかっていう刺激的なメルマガや、
  残り僅かなんて希少性を煽るメルマガ出したって
  買う気にならないだろうし、
  そもそも、そういうメルマガは、震災以降ぐっと減ったしな」

 そうですね、メルマガの件名や内容は、
 震災以降、本当に変わったと思います。

 「だけどさ、うちが、3月の終わりくらいに、
  お得意様にお見舞いのメールを出したらさ」

 ふむふむ。

 「それを読んだお客様が、
  余震や原発事故の不安で、なんだか精神的に参ってるから、
  久しぶりに美味しいものを食べたいわ、なんて言ってさ、
  何人も、ご注文をくれたわけよ。

  本当に、ありがたいよ。ぐすん」

 そ、それはよかったですね(思わず、もらい泣き)。

 「商売を広げていくことも大事かもしれないけどさ、

  やっぱり1人1人のお客様を大切にしていくことが、
  いちばん大事だと、改めて思ったね、俺は」

 本当に、そうですね。

 今まで、NさんやNさんの奥さんが、
 丁寧なご商売をしてこられて、
 本当に美味しい果物を扱ってこられたからこそ、

 心が疲れた時に、思い出して
 "あのお店の果物を、食べたいわ"って、
 思っていただけたんでしょうね。

 「お客様がいてくださってこそ、商売ができるんだっていう、
  当たり前のことを、忘れちゃいけないな!」

 本当にそうですね(^-^)



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 3:何のために、この仕事をしているのか
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 「それとな、もういっこ考えたのは、
  俺は、何のために、果物屋をやってるのかってことだよ」

 確か、以前ミッションを確認した時には、

 『果物を販売して、売上を上げて、家族の暮らしを支え、
  事業を継続していくため』

 と、おっしゃってましたよね。

 「あああ~~~っ、俺ってバカ! もう、大バカ!!
  そんな、自分勝手な理由で商売してたなんて、
  恥ずかしいよ!」

 と、言いますと?

 「え? コミヤマさん、わかんないの?

  商売はね、仕事っていうのはね、
  人様のお役に立つためにあるの。

  人様を喜ばせて、ナンボなの!」

 ほほぉ~。

 「ほほぉ~じゃないよ! わかってんの?

  お金っていうのはね、感謝のシルシなんだよ。

  お客様が、笑顔になる。

  お客様が笑顔になって、ありがとうって思ったら、
  その気持ちの分だけ、代金を払ってくださる。

  だから、売上を上げようと思ったら、
  売上のことを考えるんじゃなくて、

  お客様をもっと喜ばせるには、どうしたらいいかって、
  考えればいいんだよ!」

 Nさん、すごいですね。
 どうして、そう思うようになったんですか?

 「震災の後さ、なんか自分にできることはないかって
  思うじゃない。

  でもさ、俺なんて、大して寄付もできないしさ。
  ボランティアなんて、行っても邪魔になるだけでしょ。

  じゃあ、俺ができることで、
  いちばん世の中の役に立つことは、何なのかって考えたらさ、

  いい生産者さんとじっくりつきあって、

  生産者さんに、美味しい果物を作ってもらって、

  大切に育てられた、美味しい果物をお客様に食べていただいて、

  笑顔になっていただくことだよな~って、思ったわけよ。

  だからさ、俺は、もう、仕事がんばるよ、ほんとに」

 わ~、Nさん、すごいすごい!
 いいね!

 「い・・・いいね? なんだ、そりゃ?」

 失礼。"ひとりFacebook"になってました。
 気にしないでください(^-^;

 それじゃあ、Nさんのミッションを変更しましょうか。

 Nさんのミッションは、

 『果物を通じて、1人でも多くの方に笑顔になっていただくこと』

 これでどうですか?

 「う~ん、いいねえ。紙に書いて、貼っておこう。
  お~い、かあちゃん、筆ペン持ってきて!」

 それじゃあ、このミッションを踏まえながら、
 次回から、「フルーツフラワー専門店」をどんなお店にしていくか、
 一緒に考えていきましょうね♪

 「はいよ!がんばるよ!」


  ※このお話は、フィクションです。



 震災以降、ネットショッピングは、できるだけ、
 被災地のショップさんでするようにしています。

 ある福島のショップさんは、
 メッセージ欄にひとこと「応援しています!」と書いた言葉に
 目を留めてくださって、

 注文確認メールに、わざわざ、

 「最後になりますが、この度は応援のお言葉まで頂戴し
  スタッフ一同深く感謝申し上げます。

  ご注文いただけたこと、そしてあたたかいお言葉、本当に嬉しいです。
  ありがとうございます。

  お客様からのお言葉を胸に、一刻も早い復旧・復興へ向け、
  全力をつくして参りますので、
  今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

 と書いてくださいました。

 また、ある仙台のショップさんは、
 ご自身も被災していらっしゃるはずなのに、

 【当店では売上金額の中から5%を被災者支援として
  宮城県に寄附させていただきます。】

 と、うたっていらっしゃいました。

 福島のショップさんのあたたかい言葉、
 仙台のショップさんの力強い言葉に、
 私の方が、励ましていただいたような気がしました(^-^)


 それでは、今回はこのへんで。

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