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ペルソナは、探さない <ユーザー体験シナリオ>

ペルソナは、探さない <ユーザー体験シナリオ>

2010年6月24日
 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。

 皆さんのお店や商品と、皆さんのお客様との、
 「出会い」から「購入」までをデザインする「ユーザー体験シナリオ」、
 もう書いていただけましたか?

 もしまだでしたら、ぜひバックナンバーを読みながら、
 書いてみてくださいね。
 http://kotoba-no-chikara.com/days/


 「わざわざ書いてはいないけど、頭の中ではできてるも~ん」

 という方、それは「できていない」ということです!(きっぱり・笑)

 書き出してみると、
 お客様にすんなり買っていただけるようなシナリオにするのは、
 意外と難しいということが、わかっていただけるのではないかと
 思いますので、ぜひ「書き出してみて」くださいねっ。

 さて、Nさん、宿題いかがですか?

 「おぅ、ちゃんとやってきたよ」

 奥さんが、ですよね(笑)
 ふむふむ、なるほど。よくまとまっていますね(^_^)

 「ここがポイント」というところに、黄色いマーカーを引いてみました。
 http://kotoba-no-chikara.com/days/img/041_1.pdf


 では、さっそくひとつひとつ見ていきましょう!

 

 ────────────────────────────
 1:商品購入に至る動機はあるか?
 ────────────────────────────

 まず「1:商品購入に至る動機」ですね。
 ここ、とっても重要なポイントの1つです。


 なぜ、「重要なポイント」かというと・・・

 商品には、

 『強い動機を持って、検索される』商品

 と

 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品とがある

 という話、以前にもしましたよね、Nさん?


 「ほら、その、アレだよ。え~~~っと、なんだっけ???」


 がくっ☆

 じゃあ、思い出していただくために、ちょっと練習問題を出しましょう(^_^)
 皆さんも一緒に考えてみてくださいね。

 ここに2つの商品があります。

 1)糖尿病の予防・治療に効果があると言われている健康食品
 2)体質改善に効果があると言われている健康食品

 上記1)2)は、
 『強い動機を持って、検索される』商品でしょうか?
 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品でしょうか?


 「はいはいはい! これは、答えられるよ。

  1)が『強い動機を持って、検索される』で、
  2)が『強い動機を持って、検索されることが少ない』だよ」


 ほほ~、なぜそう思いましたか?


 「だってさ、
  もし健康診断で『糖尿病の疑いがある』なんて言われたら、すぐに、
 『糖尿病ってどんな病気なのか』とか
 『何が原因で起こる病気なのか』とか
 『どんな治療をすればいいのか』っていうのを調べるだろうし、

  もし調べてる途中で、何かの成分が効くとかいうことがわかれば、
  今度は、その成分が含まれる健康食品についても、
  せっせと調べるだろうけどさ、

 『最近なんか体調がすっきりしないな~』くらいじゃ、
  わざわざ調べたりはしないでしょう」

 よくできました(^_^)

 今の答えの中の、「わざわざ」がポイントです。

 テレビは、ぼ~っと観ているだけで情報が入ってきますが、
 インターネットの場合、通常、

 1)自分でパソコンを立ち上げて
 2)自分でブラウザを立ち上げて
 3)自分で検索サイトを立ち上げて
 4)自分でキーワードを入力して
 5)自分で探す

 というふうに
 わざわざ「積極的な行動」を起こさないと、
 情報を手に入れることができません。

 そして、「積極的な行動」を起こすためには、
 何かしらの「強い動機」が必要です。

 つまり、
 『強い動機を持って、検索される』商品は、
 インターネットで販売しやすい商材であり、

 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品は、
 インターネットで販売しにくい商材だということなんです。

 そして、「インターネット」という市場で販売するわけですから、
 市場に向いている商品なのか、向いていない商品なのかによって、
 戦略を変える必要があるのです。


 で、Nさんの商品は、
 『強い動機を持って、検索される』商品ですか?
 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品ですか?

 「う~ん、残念ながら、
 『強い動機を持って、検索されることが少ない』だろうね」

 そうですね。奥さんも
 「1:商品購入に至る動機」に「特にない」と書いてくださってますね。

 正解です(^_^)
 
 「つまり、『インターネットで販売しにくい商品』ってことかい。
  がっくし・・・」


 Nさん、がっかりすることはないですよ(^_^)

 『インターネットで販売しにくい商品』には、
 それなりの戦略の立て方がありますし、
 『インターネットで販売しにくい商品』の場合、
 強力な競合が少ないというメリットもあります。

 ですから、どっちだからいい、どっちだから悪いということではなく、
 自社の商品の特性を、客観的に正確に把握するということが大切なのです。


 「へぇ~、そういうもんかね」


 そういうもんです(^_^)

 ところが、『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品を
 お持ちの、ほとんどのショップさんは、

   うちの商品は、「強い動機を持って、検索される」商品である

 と勘違いしています。

 ですから、ユーザー体験シナリオを書いていただくと、
 「1:商品購入に至る動機」のところに、

 『以前○○を旅行した時に食べた「○○肉」が
  ある日、突然ムラムラと食べたくなって検索』

 とか

 『ある日突然ムラムラと家族の健康が心配になって、
  その時、お友達が○○茶がいいと言っていたのを思い出して検索』

 とか書いてこられます。

 では、どうしてそれではいけないのでしょうか? 


 
 ────────────────────────────
 2:ペルソナは、探さない
 ────────────────────────────

 『強い動機を持って、検索される』と勘違いしてはいけない理由、
 それは、先ほども言った通り、とるべき戦略を間違えてしまうからです。

 具体的に例を挙げて、説明しましょう。

 例えば、Nさんが、

 糖尿病または糖尿病予備軍の方にお勧めの
 「ステビアたっぷり! 糖尿病撃退茶」
 (↑適当です)

 というお茶を扱っているとしたら、
 以下のような「ユーザー体験シナリオ」が成り立ちますよね? 


 >>>ここから

 ▼1:商品購入に至る動機

 健康診断で「糖尿病の疑いがある」と言われて、
 急に自分の身体のことが心配になってきた。

 ▼2:商品との出会い

 「糖尿病」で検索していろいろな情報サイトを見ているうちに、
 糖尿病の予防として、ステビアが有効(らしい)ということを知る。

 そこで、今度は「ステビア」で検索。
 「ステビアたっぷり! 糖尿病撃退茶」の存在を知る。

  >>>ここまで


 つまり、このシナリオの場合、
 お客様は、自分から積極的に検索してくれるわけですから、

 Nさんは、お客様と「出会う」ために

 ・お客様が検索した時に、目に留まるように、
  「糖尿病」「ステビア」などの検索キーワードで
  検索エンジン上位表示対策をする

 ・または、同キーワードで、リスティング広告を出稿する

 ことが、売上に繋がるわけです。

 これが、『強い動機を持って、検索される』商品の場合の
 「基本戦略」です。


 「うんうん、確かに、ダイエット食品を売ってる店長なんかは、
  そういうやり方をしてたね」

 そうですよね?

 では、これと同じやり方を、
 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品・・・例えば、

 地方特産ではあるけれど、全国的には無名の
 「○○肉」の店長さんがやったらどうなるでしょう?

 店長さんは、
 「○○肉」というキーワードで検索エンジン上位表示対策をしたり、
 リスティング広告を出稿して満足しますが、

 「Googleキーワードツール」で調べてみると、
 「○○肉」の月間検索数は、数十件~数百件程度だったりするわけです。

 そうすると、検索した人のうち、例え1%が購入してくれたとしても、
 よくて月2~3万円程度の売り上げにしかならないということなのです。

 もちろん、このような市場規模のものでも、
 例えば300~500アイテムくらい持っていれば、
 「ロングテイル」で月商1千万円も夢じゃない! 
 ということになるのですが、

 Nさんのように、数アイテム~数十アイテムくらいのショップでは、
 全アイテムが検索サイトで上位に表示されたとしても、
 月商100万円もいかない・・・ということになってしまいます。


 「はは~、なるほど。つまり、

 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品の場合は、
  検索エンジン上位表示対策をしたり、
  リスティング広告を出したりしても意味がないってことなんだな」


 そうですね~。

 『検索エンジン上位表示対策をしたり、
 リスティング広告を出したりしても意味がない』

 というよりは、

 『検索エンジン上位表示対策をしたり、
 リスティング広告を出したりする前にやるべきことがある』

 と言った方が正確ですね。


 「やるべきことって、何よ」


 『強い動機を持って、検索されることが少ない』商品を、
 『強い動機を持って、検索される』商品に変える、ということです。


 「あれ? あれ? その話、どっかで聞いたような・・・」



 ────────────────────────────
 3:強い動機を作る方法
 ────────────────────────────

 お、Nさん、思い出してくれましたか?

 「うう、遠い記憶の向こうから、かすかな声が・・・」

 (笑)前に話しましたよね。


 『強い動機を持たせる』方法として、

 1)誰かに強い動機を与えてもらう

 2)インターネットの外側で、強い動機を生み出す

 3)インターネットの内側で、強い動機を生み出す

 の3つの方法がある、というお話をしたと思います。


 ▼バックナンバー 強い動機を与える3つの方法 
 http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000011.html


 ▼バックナンバー 自分自身の手で「強い動機」を生み出す方法
 http://kotoba-no-chikara.com/days/komiyama/000013.html


 に詳しく書いていますので、
 Nさんも、皆さんも、ぜひもう一度読んでみてくださいね


 では、Nさんのお店の場合は、
 どの方法で『強い動機』を作ればいいのでしょうか?


 「さっぱりわかんないね!」


 そうですか?(^^; でも、奥さんはわかっていらっしゃるみたいですよ。

 Nさんの奥さんが作ってくださったシナリオの

 「2:商品との出会いと動機の発生」~
 「3:林檎屋のNショップとの出会い」

 を見てみましょう。
 http://kotoba-no-chikara.com/days/img/041_1.pdf


 「グルメ雑誌・グルメサイト・グルメ系のブログなどで、
  偶然"高徳(こうとく)"を知り、・・・(中略)・・・検索する」

 とありますね。

 つまり、グルメ雑誌・グルメサイト・グルメ系のブログなどが、
 Nさんの代わりに、「商品購入に至る強い動機」を作ってくれている

 = 1)誰かに強い動機を与えてもらう

 というシナリオになっています。


 「そういえば、そうだな。
  よくメディアに取り上げてもらって、ありがたいと思ってるよ」


 Nさんの場合は、
 「たまたま」メディアでよく紹介される商材を扱っていたり、
 
 あるいは、
 「たまたま」メディアで扱われている商材を仕入れられるだけの
 ルートを持っているので、
 このシナリオで、今のところうまくいっているようですが、

 そうでない場合には、
 「自分で」商品購入に至る強い動機を作ったり、
 「自分で」メディアに載せてもらえるように働きかけるなどの
 「作戦」が必要になります。


 「で、でもさ、
  うちも、『1)誰かに強い動機を与えてもらう』なんて、
  人任せにしてるだけじゃ、まずいんじゃないの?」


 そうなんです。よく気がつきましたね。

 
 グルメ雑誌・グルメサイト・グルメ系のブログが取り上げてくれるのを
 待っているだけでは、お客様と自店との「出会い」は、
 「人任せ」ということになってしまいますよね。

 シナリオを書いていただくと、
 よく「クチコミで紹介」と書く方がいらっしゃいますが、

 「クチコミ」も、「メディア掲載」と同じで、

 「クチコミしてくれる人がいるのか、いないのか」
 「クチコミをしてくれるのか、くれないのか」

 は、自店だけでは決められないことですので、
 非常に不安定なシナリオだということになります。


 「ダメじゃん、それ。どうすればいいの?」

 
 さぁ~どうすればいいでしょう~?


 「ええっ、教えてくれないの?(涙)」


 答えは、今日のお話の中に出てきていますので、
 ちょっと考えてみてくださいね。


 「また、宿題かよ~(泣)」


 だんだん、宿題がないと物足りなくなってきますから、大丈夫ですよ(笑)

 次回は、宿題の答え合わせと、
 
 Nさんの「ユーザー体験シナリオ」の「4:候補の選出」のところから、
 引き続き、ひとつひとつ見ていきますので、お楽しみに♪



 各地のセミナーで「ユーザー体験シナリオ」を作っていて、いつも思うのは


 『実店舗のビジネスモデルを、インターネットにそのまま持ち込んでも
  うまくいかない場合が多い』

 ということです。

 なぜなら、ビジネスのフィールドが、今までよりも、格段に広がるし、
 競合も格段に強く、多くなるからです。

 地方のサッカーチームとしては、結構イイ線いっていたとしても、
 ワールドカップでは手も足も出ないのは当然・・・という感じでしょうか。

 ワールドカップで、海外の強豪と互角に戦いたいのであれば、
 今までの何倍もトレーニングを重ねて、強くならなければならないし、

 トレーニングでは補えない体力不足やスキル不足をカバーするような 
 「作戦」も、もちろん必要ですよね。

 「強いチーム」であること、そして、「勝てる作戦」を立てること。

 サッカーも、ビジネスも、同じなのではないかと思います。

 自分のショップは、
 「強いチーム」なのか?
 「勝てる作戦」があるのか?
 もし、そうでないとしたら、「これからどういう手を打てばいいのか?」

 そんなことも、デンマーク戦を観ながら、「岡チャン」になったつもりで、
 ちょこっとだけ考えてみてはいかがでしょうか?(^_^)
 

 それでは、今回はこのへんで。

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