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「競合」は、同業者だけなのか?

「競合」は、同業者だけなのか?

2009年7月23日

こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。

ある商工会議所の指導員さんの

「どのコンサルタントの先生の話を聞いても、要は、
ターゲットとコンセプトが大事だということをおっしゃってるようなんで、
今年はそこを重点的にやりたいと思ってます」


という言葉から始まった「ターゲットとコンセプトの決め方」の3回目です。


前回
===================================================================
「コンセプト」とは、
「他の類似のものとの違いをひとことで言い表したもの」であり、
「コンセプト」を伝える目的は、他ではなくうちで買ってもらうことである
===================================================================

というところまで進みました。

今回は、上記の線で囲まれた3行のうちの
たった1文字について深く追求してみたいと思います。

林檎屋のNさん、「コンセプト」について定義した3行の中から
どれか1文字選んでみてください。

「目!」

な・・・なんでまた「目」なんでしょうか(笑)


正解は、「他」です。

「コンセプト」の定義が

「他の類似のものとの違いをひとことで言い表したもの」であり
^^^^
「コンセプト」の目的が

他ではなくうちを買ってもらうことである
^^^^

ということは、「他」、つまり「競合」を知らなければ、
「コンセプト」は決められない、というです。

今回は、この「競合」について考えてみましょう!

────────────────────────────
「競合」は、同業のオンラインショップだけなのか?
────────────────────────────

それでは、林檎屋のNさんに質問です。Nさんの競合は、どこですか?

「そりゃやっぱり、青森でうちみたいに林檎の
オンラインショップをやってるところだろうな」

なるほど~。確かに「林檎といえば青森」って思いますよね。

他には?

「他にはないよ!」

そうですか~?
それでは、お客様の視点に立って考えてみましょう。
お客様が林檎が買うのは、どういう時でしょうか?

「林檎を食べたくなった時に決まってるでしょ!」

それだけ?

「みかんを食べたくなって、林檎を買う人はいないだろ」

そりゃまあ、そうですけど・・・(^^;;;

じゃあ、まずは「お客様は、林檎を食べたい方」としましょう。

林檎を食べたいと思ったら、次はどんな行動をするでしょう?

「まずYahoo!を立ち上げて、"林檎"って検索する」

え~ほんとですか?
Nさん、牛乳飲みたくなったら、
わざわざYahoo!で"牛乳"って検索しますか?

「う・・・牛乳はスーパーやコンビニでも売ってるから・・・」

林檎だって、スーパーやコンビニでも売ってますよ。

「あ、わかった。じゃあ、美味しい林檎を食べたくなった時だ」

なるほど。じゃあ、美味しい林檎を食べたいと思ったら、
次はどんな行動をするでしょう?

「まずYahoo!を立ち上げて、"美味しい林檎"って検索する」

Nさんが美味しい日本酒を飲みたくなったら、
わざわざYahoo!で"美味しい日本酒"って検索しますか?

「むむ・・・オレだったら、近所にいい酒を揃えている
酒屋があるから、そこに行くだろうね。

うちのかーちゃんだったら、デパートの地下に行って
買ってくるんじゃないかな」

そうですよね。お客様から見たら、オンラインショップって
選択肢のごくごく一部でしかないんですよね。

つまり、お客様の視点で考えてみると、「競合」は、
同業のオンラインショップだけではなく、

インターネット外で同じ商品を扱っているお店も
み~んな「競合」になりえるということです。

これは、コンセプトを考える上で
ぜひ押さえておいていただきたいことの1つです。

────────────────────────────
「競合」は、同業者だけなのか?
────────────────────────────

では、続いて
お客様は、本当に「美味しい林檎を食べたい方」だけなのか?
ということを、もう少し考えてみましょう。

Nさんのところで林檎を買う方は、
「美味しい林檎を食べたい」っていう方がほとんどなんですか?

「いや・・・そんな人はほとんどいないね」

(がくっ☆)じゃあ、どんな方が多いんですか?

「贈答用に買う人が多いよ」

どんな贈答用でしょう?

「お見舞いとか、お歳暮とか。あと何かのお返しとか」

なるほど~。
その方たちにとって、お見舞いの品やお歳暮で贈る品、
お返しの品は、林檎でなければならなかったんでしょうか?

「いや、そんなことないでしょ。たまたまじゃないの?

もちろん一回うちの林檎を買ってファンになってくれて、
毎年お歳暮に買ってくださる方もいるけどさ、

たまたま今年はうちの林檎だったっていう人が
多いと思うよ」

その方たちは、林檎じゃなかったら何を贈答品として
選んだと思いますか?

「さあ何だろうね。他の果物かもしれないし、
酒かもしれないし、お菓子かもしれないし・・・
要は相手が喜ぶものだったら、何でも良かったんじゃないの?」

ということは、贈答品として林檎を選択肢の1つとして考えている
お客様から見た「競合」はどうなりますか?

「ちょ・・・ちょっと待ってよ。

そんなこと言ったら、果物屋も酒屋もお菓子屋もみんな
競合になっちまうじゃないかよ。

しかも、それがオンラインショップだけじゃなくて、
近所の店だとか、コンビニとか、デパートとかも
含まれるわけだろ?

そんなのまで"競合"だって考えたら、うちが勝てるわけないだろ!」

ですよね~。

だからこそ、 

「どのコンサルタントの先生の話を聞いても、要は、
ターゲットとコンセプトが大事だということをおっしゃってるようなんで、
今年はそこを重点的にやりたいと思ってます」

となるわけなんですよ~。

「むむっ・・・むむむむ・・・」

────────────────────────────
狭義の競合と広義の競合
────────────────────────────

私のセミナーでは、「同業者の競合」のことを
「狭義(きょうぎ、狭い意味)の競合」

「同業者以外でも、お客様から見て比較検討される可能性のある
競合」のことを
「広義(こうぎ、広い意味)の競合」

と呼んでいます。

「狭義の競合」の中でも、
「インターネット上の同業者」だけを競合と考えると
さらに競合の定義は狭くなりますね。

どこまでを「競合」と捉えるのかは、経営者の考え方によりますが、


○「競合」を狭く捉えれば捉えるほど、
コンセプトを定義するのは簡単になります。

○「競合」を狭く捉えれば捉えるほど、
市場は狭くなります。


例えば、「競合」を「林檎専門のオンラインショップ」と捉えれば、
「競合」の数は限られてきますし、

その限られた「競合」に対しての「違いをひとことで」言えれば、
買っていただける可能性が高くなるわけです。

ただし、「林檎専門のオンラインショップ」をまっすぐ目指してくる
お客様の数は限られていますし、

それ以外のお客様に対しては、
「広義の競合に対する違いをひとことで」言うことができないので、
とりこぼしてしまう可能性が高いということになります。


さあ、林檎屋のNさん、「競合」をどこに設定しましょうか?

「う~ん、ほんとは贈答品として何を贈ろうかと考えている人に
うちの林檎を買って欲しいから、
広義の競合ってやつにしたいところだけど、

そんなところを競合にしちゃったら、次回が難しくなりそうだから、
オレは、とにかく林檎を売ってるところは全部競合、っていうくらいに
しておくよ」

Nさん、だんだん知恵がついてきましたね(笑)

確かに広義の競合に対してコンセプトを定義するのは、
かなりの上級編になりますので、

次回は「林檎を売っているお店全部の中で、
Nさんの林檎が選ばれるためのコンセプト」を考えていきましょう。

Nさん、「違いをひとことで」言うためには、
競合のことをよく知る必要があります。

次回までに、しっかり競合を調べてきてくださいね~♪


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