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コミュニティサイト成功の裏にある「自分ごと」という概念

コミュニティサイト成功の裏にある「自分ごと」という概念

2010年8月12日
 こんにちは。グリーゼの ふくだたみこ です。


 暑すぎて「ガリガリ君」の製造が間に合わない
 なんていうニュースも出ていましたね。
 http://www.akagi.com/whatsnew/222010123178.html

 暑いですね~

 が口癖になっている今日この頃ですが
 冷房の部屋で読んだ、最近の1冊をご紹介します。

   『「自分ごと」だと人は動く』
    博報堂DYグループエンゲージメント研究会 (著)


 私たちは、「大衆」と呼ばれた時代から「分衆」となり
 今は「網衆」であるという考え方。

 網衆は、もはや、個人。
 人が集団化していない状態、つまり、ひとりひとりなのです。

 ひとりひとりになって、なお、
 網の目のような中、繋がりを求めている状態。

 これが、現代の私たちなんですよね。


 この本の中で私たちは「タグ人間」と称され
 自分の中のタグごとに、違うタグとの繋がりを
 求めているんだそうです。


 このように「網衆」と化した生活者を相手に
 企業やオンラインショップでは
 どのような戦略を取っていけばよいのでしょう?


 答えは・・・



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 1:"to C" から "with C" へ
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 『「自分ごと」だと人は動く』の本では

 網衆を相手に成功するためには

 "to C" から "with C" へ

      ※「C」は、Customer = 生活者

 つまり

 「生活者へ」から「生活者と一緒に」

 という思考の転換が必要だと書いてありました。


 「ブランドは企業が作っていくもの」
 「生活は、企業が支えていくもの」

 という考え方に立っていると
 企業からの一方的な情報発信になってしまいがち。

 著者は、この状態を「to C」と呼んでいます。


 これからは、
 「生活者と一緒にブランドを築く」
 「生活者が、社会を作っていく」
 という「with C」の考え方が必要だと説いています。

 「with C」であれば、生活者も興味あることに関しては
 「自分ごと」と捉えることができるようです。


 このような「with C」の考え方にいち早く気づき
 生活者を巻き込んだウェブサイト作りをしてきたのが
 「アイランド」の粟飯原理咲(あいはら りさ)さん。

 粟飯原さんは、『「自分ごと」だと人は動く』が出版される以前から
 生活者を巻き込んだウェブサイト作りを行っています。



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 2:「レシピブログ」は「自分ごと」?
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 粟飯原さんがプロデュースしてきたウェブサイトは
 ご覧のとおり↓。

 ・レシピブログ
 http://www.recipe-blog.jp/
 
 ・おとりよせネット
 http://www.otoriyose.net/
 
 ・朝時間.jp
 http://www.asajikan.jp/

 ・子育てスタイル
 http://www.kosodate-style.jp/

               他。

 ご存じの方も多いことと思います。

 中でも「レシピブログ」は
 11,000件のブログ、2,000,000件の記事が登録されています。

 お料理好きで、かつ情報発信が得意なブロガーが集まり
 「レシピブログ」では、毎日、たくさんのオリジナルレシピが
 生み出されます。

 ユーザーは増え続け、月間平均500万ページビューに昇る人気ぶり。

 メディアからの注目度も高く
 「レシピブログ」からは、60冊以上のレシピ本が出版されています。

 ブロガーにとっても、ユーザーにとっても
 「レシピブログ」は「自分ごと」になっています。

 この点が、成功の秘訣だと思います。



 ────────────────────────
 3:人が集まるウェブサイトの提案力
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 人が集まるウェブサイトになれば、広告収入が期待できます。

 「レシピブログ」は、

 ・20代後半~40代の女性ユーザーが96%
 ・ユーザーの半数が、ほぼ毎日ブログを更新している

 というブロガーデータや
 ユーザー数、ページビューなどのデータを公開しています。

 ここに着目した企業(特に食品関係)の広告出稿が期待できます。


 また「レシピブログ」では
 ブロガーとのタイアップ企画も提案。

 パワーブロガーと企業とをコラボレーションさせ
 クチコミを広げるようなプランや

 特定の食材で作ったレシピのコンテスト、
 ブロガーを巻き込んだイベント、座談会なども提案しています。

 人が集まるウェブサイトでは、何でもできる!
 そんな印象を受けました。


 粟飯原さんは、

 情報発信したい生活者と
 「その情報だったら読みたい、知りたい」というニーズがマッチした時、
 人気サイトが生まれるとおっしゃっていました。

 実際、粟飯原さんがプロデュースするウェブサイトは全て、
 粟飯原さん自身が「あったらいいな」と思ったサイトばかりだそうで

 「こんなサイトがあったらいいな」と思いついた後に
 必ず「こんなサイトを作ったら、見たいと思う人はいるだろうか」と
 ニーズの検証を行うそうです。

 「おとりよせネット」ができたきっかけも同じです。
 http://www.otoriyose.net/
 



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 4:"ウォンツ"と"ニーズ"を要チェック
 ────────────────────────

 粟飯原さんは、お取り寄せブームが始まる前の2001年頃から
 そのブームを予感していたと言います。
 ご自身が、おいしいものを取り寄せて食べてみるのが好きだったから(笑)
 とご本人の口からお聞きしました。

 朝型生活を送りたい人のためのサイト「朝時間.jp」も
 http://www.asajikan.jp/
 
 ご自身にとっての「自分ごと」からスタートしているそうです。


 サイトオーナーの「自分ごと」がユーザーの「自分ごと」と繋がり、 
 同じく「自分ごと」と感じる多くのユーザーと
 ゆるく繋がりあった時、コミュニティサイトは成功するようです。


 網衆の心に「自分ごと」が生まれるための流れを整理すると
 次のようになります。

 ・ブログ、SNS、ツイッターの普及により、情報発信がたやすくなった

 ・でも個人でやっていても、おもしろくない

 ・私たちは網衆なので、ゆるく繋がりたい

 ・ゆるくとは「束縛されるのはイヤ」「規制が厳しいのもイヤ」という意味

 ・網で繋がっているので、どこかが揺れると網を伝って情報が伝播する

 ・発信したい生活者がいて(ウォンツ)、
  必要とする生活者がいる時(ニーズ)、  
  多くの人にとっての「自分ごと」となり、反響が大きくなる

   ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 これからは、ゆるく繋ぐコミュニティの時代

 企業やオンラインショップも、「会員」というくくりだけではなく
 ゆるく繋がりあえる「網」のような場所(コミュニティ)を
 提供していくべき

 だと思います。

 コミュニティの時代、再来!

 そんなことを感じた、粟飯原さんのお話でした!


 粟飯原さんには「人を巻き込むウェブサイトづくり」について
 たっぷりとお話を伺いました。

 日流eコマースの新連載
 ふくだたみこの【人気ECサイトのコンテンツ&文章力】
 でまとめています。

 バックナンバーをご覧ください↓。

  ▼ユーザー参加型のサイトづくりのコツとは?  
  http://kotoba-no-chikara.com/pickup/2/2_002.html
  



 グリーゼでも、動き始めた「自分ごと」プロジェクトがあります。

 グリーゼでは、専門家チームを作り、
 それぞれにライターさんが所属することになったのです。

 ・コンサルティングチーム
 ・コンテンツ制作(ライティング)チーム
 ・運営チーム
 ・品質管理チーム
 ・分析チーム

 チーム内で、必要なドキュメントやツールの整理等を行っているのですが
 グリーゼから「これを作ってください」「これをやってください」と
 依頼するのではなく、

 「何が必要なのか」
 「どうやったら効率的なのか」

 を、ライターさんの「自分ごと」として考えてもらっています。

 例えば

 「自分が取材に行くとなったら、何が必要だろう?」

 「原稿チェックの仕事を効率的に、ノーミスで行うためには
  どんな手順で、どんなツールを使ったら便利だろう?」

 などは、それぞれのライターさんにとって
 「知りたい」という"ウォンツ"も"ニーズ"も高いテーマ。


 ・一人のライターさんが、複数のチームに所属しても良い

 ・できる範囲で、自分たちが必要だと思うことだけをやればいい

 というふうに考えてもらうことによって

 ライターさんたちが「自分ごと」としてとらえ、
 グリーゼという場所で、まさに網の目のように
 繋がってくれたらと思います。


 皆さんの会社では、どんな「自分ごと」ができそうですか?


 それでは、今回はこのへんで。

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